エポプロステノール静注用1.5mg「NIG」の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
徐脈、潮紅、動悸、低血圧、頻脈、悪心、嘔吐、心窩部不快感、下痢、腹痛、消化不良
起こる可能性のある重大な副作用
血小板減少、ショック状態、過度の血圧低下、過度の徐脈、意識喪失、尿量減少、肺水腫、甲状腺機能亢進症、腹水
上記以外の副作用
顎痛、関節痛、胸痛、頭痛、感覚鈍麻、めまい、振戦、呼吸困難、出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、発疹、発汗、胸部絞扼感、疼痛、全身倦怠感、悪寒、蒼白、口内乾燥、骨痛、背痛、筋肉痛、手のしびれ、異常感覚、不安、神経過敏、激越、感覚過敏、発熱、インフルエンザ様症状
エポプロステノール静注用1.5mg「NIG」の用法・用量
- 用量設定(投与開始時)本剤は専用溶解用液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始する
- 患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する
- 最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる
- このような症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量すること
- 継続投与その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること〔11.副作用の項参照〕
- 7.2. 最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしないこと(臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められており、過量投与となる可能性がある)
- 7.3. 投与開始後1日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の発現を防ぐため患者の安静を保つこと
- 7.4. 投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1日当り2ng/kg/分以下で徐々に減量すること(また、重篤な副作用の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な限り徐々に減量し、急に中止しないこと)〔11.副作用の項参照〕
- 7.5. 本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は症状の再発が認められることがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと〔11.副作用の項参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
エポプロステノール静注用1.5mg「NIG」の注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
降圧作用を有する薬剤 |
過度の血圧低下 |
カルシウム拮抗剤 |
過度の血圧低下 |
ACE阻害剤 |
過度の血圧低下 |
利尿剤 |
過度の血圧低下 |
プロスタグランジンE1製剤 |
過度の血圧低下、出血の危険性を増大 |
プロスタグランジンE2誘導体製剤 |
過度の血圧低下、出血の危険性を増大 |
プロスタグランジンI2誘導体製剤 |
過度の血圧低下、出血の危険性を増大 |
血液凝固阻止剤 |
出血の危険性を増大 |
ワルファリン |
出血の危険性を増大 |
血栓溶解剤 |
出血の危険性を増大 |
ウロキナーゼ |
出血の危険性を増大 |
血小板凝集抑制作用を有する薬剤 |
出血の危険性を増大 |
アスピリン |
出血の危険性を増大 |
チクロピジン |
出血の危険性を増大 |
非ステロイド系抗炎症剤 |
出血の危険性を増大 |
ジゴキシン |
一過性であるがジゴキシンの血中濃度が上昇 |