ワゴスチグミン注0.5mgの副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
血圧降下、頻脈、気管支痙攣、気道分泌亢進、唾液分泌過多、悪心、嘔吐、下痢、発汗、めまい、不安
起こる可能性のある重大な副作用
コリン作動性クリーゼ、不整脈、心室性期外収縮、心室頻拍、心房細動、心停止、徐脈、房室ブロック、過度のコリン作動性反応
上記以外の副作用
興奮、虚脱、脱力、筋攣縮、骨格筋の線維束攣縮、縮瞳、過敏症状、腹痛
ワゴスチグミン注0.5mgの用法・用量
- 〈重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難〉通常、成人にはネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.25~1.0mgを1日1~3回皮下又は筋肉内注射する
- なお、重症筋無力症の場合は症状により、その他の適応の場合は年齢、症状により、それぞれ適宜増減する
- 〈非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗〉通常、成人にはネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.5~2.0mgを緩徐に静脈内注射する
- ただし、アトロピン硫酸塩水和物を静脈内注射により併用すること
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 非脱分極性筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合には、次記の点に注意すること
- 7.1.1. 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、本剤の投与は、筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認した後に行うこと
- 7.1.2. 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、本剤は特別な場合を除き5mgを超えて投与しないこと
- 7.1.3. 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、徐脈がある場合には、本剤投与前にアトロピン硫酸塩水和物を投与して脈拍を適度に増加させておくこと〔9.1.4参照〕
- 7.1.4. 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合には、過度のコリン作動性反応を防止するため、通常、成人にはアトロピン硫酸塩水和物として1回0.25~1.0mgを静脈内注射により併用すること
- なお、アトロピン硫酸塩水和物は必要に応じ適宜増減すること
- 7.1.5. 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、更に血圧低下、徐脈、房室ブロック、心停止等が起こることがあるのでアトロピン硫酸塩水和物0.5~1.0mgを入れた注射器をすぐ使えるようにしておくこと(これらの副作用があらわれた場合には、アトロピン硫酸塩水和物等を追加投与すること)〔11.1.2参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
ワゴスチグミン注0.5mgの注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
脱分極性筋弛緩剤 |
作用を増強 |
スキサメトニウム塩化物水和物 |
作用を増強 |
コリン作動薬 |
相互に作用が増強 |
アセチルコリン |
相互に作用が増強 |
アクラトニウムナパジシル酸塩 |
相互に作用が増強 |
副交感神経抑制剤 |
コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化 |
硫酸アトロピン |
コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化 |
臭化水素酸スコポラミン |
コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化 |
臭化ブトロピウム |
コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化 |
カルシウム拮抗剤 |
房室ブロック |
ジルチアゼム |
房室ブロック |
β-遮断剤 |
徐脈、低血圧 |
アテノロール |
徐脈、低血圧 |
プロプラノロール |
徐脈、低血圧 |
神経筋遮断作用のある抗生物質 |
本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱 |
アミノグリコシド系抗生物質 |
本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱 |
ポリペプチド系抗生物質 |
本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱 |