黄体ホルモン製剤
黄体ホルモンを補充し、無月経、月経周期異常、月経困難症、機能性子宮出血、不妊症などを治療する薬
黄体ホルモン製剤の解説
黄体ホルモン製剤の効果と作用機序
黄体ホルモン製剤の薬理作用
黄体ホルモン(プロゲステロン)は月経周期の後半で子宮内膜を増やし受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整える作用がある。そのため、体内のプロゲステロンの不足やバランスが崩れると、無月経や月経周期異常などが引き起こされる。
本剤は黄体ホルモン(プロゲスチン:プロゲステロンの類似物質)製剤であり、黄体ホルモンを補充することで無月経や月経周期を改善する作用をあらわす。また、薬剤によっては、女性ホルモンのバランスを整えることで機能性子宮出血の改善、黄体機能不全などによる不妊症の治療(生殖補助医療)、切迫流早産や月経困難症の症状の軽減などにも使用する場合もある。
黄体ホルモン製剤の主な副作用や注意点
- 消化器症状
- 吐き気・嘔吐、食欲不振などがあらわれる場合がある
- 精神神経系症状
- めまい、頭痛、眠気などがあらわれる場合がある
黄体ホルモン製剤の一般的な商品とその特徴
デュファストン
- 切迫流
早産 や習慣性流早産に使用する場合もある
ヒスロン
- 切迫流
早産 や習慣性流早産に使用する場合もある - 高用量の規格(ヒスロンH錠200mg)があり、ヒスロン錠5mgとは異なる治療に使用される
プロベラ
- ヒスロンと同成分の製剤
- ヒスロン錠5mgが1錠中に主成分を5mg含むのに対し、本剤は1錠中に同一の主成分を2.5mg含む
- 切迫流
早産 や習慣性流早産に使用する場合もある