尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)
体内でプリン体から尿酸を生成する酵素を阻害し、尿酸生成を抑えて高尿酸血症を改善したり、痛風発作などを予防する薬

尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)の解説

尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)の効果と作用機序

  • 体内でプリン体から尿酸を生成する酵素を阻害し、尿酸生成を抑えて高尿酸血症を改善したり、痛風発作などを予防する薬
    • 高尿酸血症では血液中の尿酸濃度が高く、痛風や腎臓障害の原因となる
    • 尿酸は肝臓でプリン体がキサンチンオキシダーゼ(XO)という酵素により代謝され生成される
    • 本剤はXOを阻害する作用により、尿酸の生成を阻害する
  • 薬剤によっては尿酸結石の予防で使用する場合もある

尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)の薬理作用

高尿酸血症では血液中の尿酸の濃度が高い状態にあり、痛風などの因子となったり、慢性腎臓病などとの関連性も示唆されている。尿酸はプリン体が肝臓で代謝されることにより生成され、プリン体から尿酸への代謝を促す酵素にキサンチンオキシダーゼ(XO)というものがある。XOを阻害すると尿酸の生成が抑えられる。

本剤はXOへの阻害作用をあらわし、プリン体から尿酸への代謝を抑え、体内での尿酸の生成を阻害することにより、高尿酸血症や痛風などの病態を改善する効果が期待できる。

尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)の主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 胃部不快感、下痢などの症状があらわれる場合がある
  • 皮膚症状
    • 頻度は稀だが、発疹などの症状があらわれる場合がある
  • 肝機能障害
    • 頻度は稀である
    • 倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸などの症状がみられ持続する場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する

尿酸生成阻害薬(高尿酸血症治療薬)の一般的な商品とその特徴

ザイロリック、サロベール

  • アロプリノール製剤
  • 本剤の服用中に痛風が悪化した場合はコルヒチンなどを併用する

フェブリク

  • フェブキソスタット製剤
    • 軽度〜中等度の腎機能障害があっても、通常用量での使用が可能とされている
    • 服用方法
      ・通常、1日1回、服用する
  • 本剤の服用中に痛風発作がおこった場合の注意
    • 医師に指示された用量で服用を継続する
    • 症状に応じて、コルヒチンなどを併用する
  • がん化学療法に伴う高尿酸血症などへ使う場合もある

ウリアデック、トピロリック

  • トピロキソスタット製剤
    • 軽度〜中等度の腎機能障害があっても、通常用量での使用が可能とされている
    • 服用方法
      ・通常、1日2回、服用する
  • 本剤の服用中に痛風発作がおこった場合の注意
    • 医師に指示された用量で服用を継続する
    • 症状に応じて、コルヒチンなどを併用する