こうじょうせんみぶんかがん
甲状腺未分化がん
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最終更新: 2017.11.30
甲状腺未分化がんの基礎知識
POINT 甲状腺未分化がんとは
甲状腺がんのうち1.5〜2%で、最も進行が早う悪性度が高いがんです。症状は甲状腺のしこりが急に大きく硬くなり、周りの赤みや疼痛などがおきます。周囲へ広がり、甲状腺の後ろにある気管に広がって呼吸困難を起こしたり、肺など全身へ転移します。声帯を動かす神経が麻痺して声がれがでたり、飲み込みにくさなどの症状がでます。診断は甲状腺超音波検査で、腫瘍に針を刺して細胞を調べます。その他に、血液検査、頸部CT検査、PET-CT検査などを行います。治療は非常に難しく、可能であれば手術を行い、放射線治療や抗がん剤を用いた化学療法を行うこともあります。進行が非常に速いため、甲状腺のしこりが急に大きくなったり、痛みなどが出た場合は、早めに内科もしくは、耳鼻咽喉科や甲状腺外科などを受診しましょう。
甲状腺未分化がんについて
甲状腺未分化がんの症状
- 急速に大きくなる
甲状腺 のしこり - 前頸部の痛み
- 前頸部の皮膚の赤み
- 声がれ:声帯を動かす神経の
麻痺 による - 呼吸困難:
腫瘍 による圧迫、両側の声帯の麻痺 - 嚥下困難(飲み込みにくさ)
- 首のしこり:頸部
リンパ節転移 のしこり - 微熱があることもある
甲状腺未分化がんの検査・診断
- 触診
- 前頸部に硬くて、動かないしこりを触れる
- 血液検査
白血球 数やCRP などの炎症 反応が上昇
頸部超音波検査 - 病理検査
がん を疑うしこりに針を刺して細胞を取り、悪性の細胞がないかを顕微鏡で調べる- 太い針で組織を取ったり、皮膚を少し切開して組織をとる検査をすることもある
- 正確に診断するのに必要な検査
甲状腺未分化がんの治療法
- これを行うべきといった確立した治療はなく、個々の状況に応じて治療する
- 頸部にとどまっていて、周囲の臓器への広がりが少なければ手術を行う
- 個々の状況にあわせて手術、
化学療法 、放射線療法 などを検討する - 分子標的薬の有効性も報告があり、選択肢の一つとなる
- 進行が早いため、発見されたときに既に治療が困難なことも多い
甲状腺未分化がんが含まれる病気
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甲状腺未分化がんに関わるからだの部位
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