肋骨骨折の基礎知識
POINT 肋骨骨折とは
肋骨は背中から胸を覆うように、左右12本ずつ存在し、胸や一部の腹部臓器を保護する役割があります。肋骨骨折は胸のケガの中ではかなり高頻度で起きるものです。交通事故や高いところからの転落で起きることはもちろん、机やタンスとの衝突、ゴルフでの強いスイング、激しく長引く咳などのように比較的軽い外力でも折れることがあります。症状としては、骨折部位を押した際の痛み、咳・体動時の痛みなどがあります。外見上も青あざや腫れなどが見られることがあります。診察と胸部レントゲン(X線)検査で診断を行います。必要に応じて胸部CT検査も行うことがあります。軽度の骨折では、痛み止めの飲み薬や湿布での対応で問題ありません。痛みが強い場合などでは、固定帯による固定などを行います。ほとんどの場合は数週間以内に治癒します。手術が必要になることはまれです。肋骨骨折が心配な人や治療したい人は整形外科を受診してください。
肋骨骨折について
肋骨骨折の症状
肋骨骨折の検査・診断
肋骨骨折の治療法
肋骨骨折の経過と病院探しのポイント
肋骨骨折が心配な方
肋骨骨折では胸の痛みが出ますが、特に咳込んだときに響く痛みが特徴的です。転んだり、交通事故にあったりしたときにも起きる骨折ですが、強い咳込みが続いた時や、ゴルフのスイングを繰り返した時など、自身で力を入れただけで起こる骨折でもあります。
ご自身の症状が肋骨骨折でないかと心配になった時、まずは整形外科のクリニックを受診されることをお勧めします。肋骨骨折で手術が必要となることはまれですので、大病院である必要はなく、クリニックで十分な対応が可能です。
肋骨骨折の診断は診察とレントゲンで行います。場合によってはエコーやCTを補助的に使用しますが、初期の小さな骨折は画像検査に写りにくいことが多いです。CTであれば大抵の骨折はわかるものの、それほどまで小さな骨折であれば治療法は骨折があってもなくても変わらないため、肋骨骨折だけを診断するためにCTを撮影することは多くありません。
また肋骨骨折にともなって気胸や血胸という別の外傷が生じることがあるため、レントゲンやCTはそちらに対する検査の意味も兼ねています。気胸や血胸があって総合的な治療が必要な場合には、レントゲンやその他行われた診察、検査の結果をまとめた診療情報提供書(紹介状)とともに、対応が可能な病院を紹介してくれます。
肋骨骨折でお困りの方
肋骨骨折の場合、バストバンドと言って胸に巻くサポーターで骨がずれないように固定します。締め付けられるような感じがありますが、なるべく骨が動かないようにしておくことで治癒が早くなります。
気胸や血胸がある場合には、呼吸器内科や呼吸器外科、救急科の医師と連携をしながら治療に当たります。こちらの詳しい治療については、それぞれの疾患のページも参考になさってください。
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