いじくねんてん
胃軸捻転
胃の一部または全体が180度以上本来の向きから捻れてしまうことで、食べ物が通りづらくなった状態
6人の医師がチェック 55回の改訂 最終更新: 2026.02.16 佐藤 達也・医師

胃軸捻転の基礎知識

POINT 胃軸捻転とは

胃軸捻転症は、胃の一部または全体が本来の位置から180度以上ねじれてしまう病気です。胃の周囲の組織が弱くなったり、横隔膜ヘルニアがあると胃軸捻転が起こりやすくなります。主な症状は腹痛・吐き気・嘔吐です。新生児や乳児などの子供に起こりやすい病気です。 症状や身体診察に加えて、レントゲン検査やCT検査を用いて診断します。また、場合によっては造影剤を用いた画像検査(上部消化管造影検査)を行うこともあります。 急な発症の場合は胃管を入れて胃の圧力を下げるように試みますが、効果がない場合には胃を固定する手術が必要になります。慢性的に症状がある場合は、食事を少量ずつゆっくり摂ったり体の向きを工夫することで治療を行います。 胃軸捻転症が心配な人や治療したい人は、小児科・小児外科・消化器内科・消化器外科・救急科を受診して下さい。

胃軸捻転について

  • 胃の一部または全体が本来の位置から180度以上捻れてしまい、食べ物が通りづらくなった状態
  • 胃を支える組織が弱くなると胃軸捻転が起こりやすくなる
  • 病気の分類として明らかな原因のない特発性と、胃の他の病気が原因となる続発性に分けられる
    • 特発性:乳幼児に多い
      • 新生児や乳幼児は胃の固定が弱いため簡単に捻じれてしまう
    • 続発性:以下の様な病気が原因となる
  • 強い症状が突然出現する急性型と、症状が出現したり治まったりを繰り返す慢性型がある

胃軸捻転の症状

  • 急性型の場合
    • 急激な激しい腹痛や嘔吐
    • おなかが張る、おなかが膨れたり盛り上がる
  • 慢性型の場合
    • たまに起こる腹痛や嘔吐
    • お腹がはる
    • 無症状の場合もある

胃軸捻転の検査・診断

  • 画像検査
    • 腹部レントゲン検査(X線検査)や腹部CT検査
    • 造影剤を用いて上部消化管造影検査を行うこともある

胃軸捻転の治療法

  • 乳幼児期にみられる特発性の胃軸捻症は体勢を工夫することで改善することが多い
    • 食後や授乳後に右側を下にする
    • 体を起こす
  • 急性型では手術を行うことが多い
    • まず胃管を入れて胃の圧力を下げる治療を行う
    • それでも効果がない場合には手術が必要
    • 胃のねじれを修復して、胃を周囲の組織と固定する
    • 横隔膜ヘルニアなどがある例では、その治療も行う
    • 強く胃が捻れて血流が途絶えると、胃の一部が壊死したり穴があいてしまうことがある。その場合は胃の一部を切り取る手術が必要にある
  • 慢性型の場合は保存治療が基本
    • 食事を少しずつ回数を多く食べる
    • 浣腸による排便・排ガスの促進   など