あふたせいこうないえん
アフタ性口内炎
数mm程度の潰瘍を伴う、口内炎の一種
6人の医師がチェック 36回の改訂 最終更新: 2018.09.26

アフタ性口内炎の基礎知識

POINT アフタ性口内炎とは

口内炎の1つでもっとも多いタイプです。口の中の傷やストレス、過労、栄養の偏りなどが原因だと考えられています。表面は白く、窪んでおり、食事や飲水の時に痛みを伴います。口の中にはどこにでもできる可能性があり、頬の内側だけではなく歯茎や舌もできます。主に視診(見た目の診察)で診断が行われ、痛みを和らげることが治療の中心になります。数が多い場合はうがい薬などを用いて、痛みを和らげます。規則正しい生活やバランスのとれた食事などが予防に効果的です。アフタ性口内炎は数日で治ることが多いのですが、痛みが強くて日常生活に支障がある場合は、歯科や内科を受診してください。

アフタ性口内炎について

  • 数mm程度の潰瘍を伴う、口内炎の一種
  • 主な原因
    • 口の中に傷ができることや、ストレスや疲労、栄養不足、その他の疾患などが原因となる
    • ビタミンB群やビタミンCが不足していると、口内炎になりやすいと言われている

アフタ性口内炎の症状

  • 典型的な症状
    • 口の中に、円形や楕円形の潰瘍ができる(口内炎の部位と正常な部位の境界がはっきりしていることが多い)
  • 特徴的な症状
    • 潰瘍の表面は白く見えることが多い
    • 潰瘍の中央は少しくぼみ、クレーターのような形をしている
    • 口の中であれば、頬の内側、舌、歯ぐきなど、どこにでもできる
    • 一度に数個程度の潰瘍が現れ、痛みを伴うことが多い

アフタ性口内炎の検査・診断

  • 基本的には問診と診察から診断される

アフタ性口内炎の治療法

  • 主な治療法
    • 痛みを和らげる対症療法(症状を和らげる治療)が中心
    • クロルヘキシジンのうがい薬などを使用することもある
    • 潰瘍の数が少ない場合は、ステロイド軟膏を塗布する
    • 潰瘍の数が多い場合は、うがい薬が使われる
    • ステロイド軟膏を直接塗布しても治らない場合、
  • 効果的な予防方法や再発予防
    • 口腔内の清潔を保ち、栄養バランスを考えた食事や、規則正しい生活リズムを心がける

アフタ性口内炎の経過と病院探しのポイント

アフタ性口内炎でお困りの方

アフタ性口内炎は、いわゆる「口内炎」のことを指し、病気の中でも自己診断しやすいものの一つです。ほとんどの方が、多かれ少なかれ、一過性のアフタ性口内炎の経験があるのではないかと思います。

一般的な口内炎の大半は、自然経過で治ります。医療機関を受診すると軟膏の処方は可能ですが、それも炎症を抑える対症療法の意味合いが強く、治り方が大きく変わるというわけではありません。軽度のアフタ性口内炎であれば、とりあえず数日から一週間程度様子を見てみるのも良いでしょう。

口内炎がなかなか治らない、あるいは程度がひどく悪化する一方であるなどの場合には、一度受診して医師の診察を受けることをお勧めします。受診する科は内科または口腔外科が適切です。大病院ではなく近場のクリニックの受診が良いでしょう。

治療が難航する口内炎の中には、感染症(手足口病口唇ヘルペス)や、免疫に関連した病気(ベーチェット病天疱瘡など)があり、そのような場合には口の中だけでなく全身の診察、検査、治療が必要となります。クリニックを受診する上で、口内炎の背景に他の病気が隠れていないかを確認するという点が重要であると言えます。長引く口内炎や、繰り返す口内炎で長期間お悩みの方は、一度このあたりの詳しい診察や検査を含めて受診を検討されてみてはいかがでしょうか。

件数は少ないですが、クリニック(歯科クリニックも含む)や病院の中には「口内炎外来」のように口内炎を中心に診療をしているところもあります。

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