すたーじうぇーばーしょうこうぐん
スタージ・ウェーバー症候群
脳の中の血管の塊(かたまり)あるいは顔面に生じるあざ(母斑)を特徴とする非常にまれな病気
5人の医師がチェック 56回の改訂 最終更新: 2022.02.28

スタージ・ウェーバー症候群の基礎知識

POINT スタージ・ウェーバー症候群とは

脳の中の血管のかたまり、あるいは顔面に生じるあざ(母斑)を特徴とする非常にまれな先天性の病気です。原因の詳細は不明ですが、脳の静脈の流れが悪くなることが関係していると考えられています。顔面発赤(顔が赤くなる)・緑内障症状(頭痛や目の痛み)・てんかん発作などが主な症状です。疑われた人には画像検査(レントゲン検査やCT検査、MRI検査)が行われます。根本的な治療はなく、症状を緩和するために緑内障の治療や抗てんかん薬などが行われます。また、脳梗塞のリスクが高いことが知られているので、予防的にアスピリンを内服することがあります。スタージ・ウェバー症候群は小児科や脳神経外科、脳神経内科で診療が行われます。

スタージ・ウェーバー症候群について

  • 脳の中の血管のかたまり、あるいは顔面に生じるあざ(母斑)を特徴とする非常にまれな病気
  • 主な原因は不明
    • 脳の静脈の流れが悪くなることが関係していると言われている
  • 10万人あたり1人程度に起こるまれな病気
  • 病気の分類
    • 1型:顔のあざと脳の血管腫を認める
    • 2型:顔のあざのみ
    • 3型:脳の血管腫を認めるのみ
  • 特徴的なあざを「ポートワイン母斑」という
  • 国の指定している難病であり、症状の程度次第では申請すれば医療費の補助を受けられる

スタージ・ウェーバー症候群の症状

  • 顔周りの血管腫(ポートワイン母斑)
  • 大脳を覆う膜の石灰化
  • 顔の紅斑
  • 緑内障
  • てんかん

スタージ・ウェーバー症候群の検査・診断

  • 画像検査:脳に血管腫があるかどうか調べる
    • 頭部レントゲン検査(X線写真)
    • CT検査
    • MRI検査
  • 眼科的な検査(眼圧など)

スタージ・ウェーバー症候群の治療法

  • 症状の緩和を目的とする対症療法が中心
    • 色素レーザー治療:母斑の色を薄くしたり消したりする
    • 緑内障の治療
    • 抗けいれん薬:てんかんの症状に対する治療薬
    • アスピリンの低用量服用:脳卒中のリスクを減らす

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