いしゅくせいちつえん
萎縮性腟炎
閉経後や卵巣を摘出する手術後に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減ることにより、腟の粘膜が弱くなって起こった炎症
3人の医師がチェック 93回の改訂 最終更新: 2019.01.08

萎縮性腟炎の基礎知識

POINT 萎縮性腟炎とは

閉経や卵巣を摘出によって女性ホルモンが減少して、膣の粘膜が弱くなった状態のことです。膣の粘膜が弱くなったことによって、膣に痒みやおりもの、出血、性交痛などの症状が現れます。膣の粘膜の状態を調べるために、粘膜の一部を取り出して顕微鏡で調べたり、膣内のph(ペーハー)を調べます。萎縮性膣炎は女性ホルモンを補う治療によって改善が期待でき、その他では定期的な性行為も予防になります。萎縮性膣炎が心配な人は産婦人科を受診してください。

萎縮性腟炎について

  • 女性ホルモンエストロゲン)の分泌が減ることにより、腟の粘膜が弱くなって起こった炎症
    • 閉経や卵巣を摘出する手術の後に起こる
  • エストロゲンの分泌が減ることで、腟の粘膜が乾燥したり萎縮したりするため雑菌が繁殖しやすくなる

萎縮性腟炎の症状

  • 主な症状
    • 腟、外陰部のかゆみ
    • 黄色く、悪臭のするおりもの
    • 不正性器出血
    • 性交痛、性交による出血

萎縮性腟炎の検査・診断

  • 顕微鏡検査
    • 腟内の粘膜の細胞をこすりとり顕微鏡で調べる
    • 子宮体がん子宮頚がんとの鑑別のために、子宮頚部や子宮内膜の細胞も顕微鏡で調べる
  • 膣内pH値検査
    • もともと酸性に保たれている腟内が、中性に近づく

萎縮性腟炎の治療法

  • エストロゲン製剤(エストリオール)を投与する
  • 定期的な性生活を維持することも膣が萎縮・乾燥しないための予防となる

萎縮性腟炎が含まれる病気

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