こくしょくひょうひしゅ
黒色表皮腫
皮膚が厚く固くなるとともに、黒褐色の色素沈着が生じる病態
4人の医師がチェック 77回の改訂 最終更新: 2022.04.15

黒色表皮腫の基礎知識

POINT 黒色表皮腫とは

皮膚が黒く厚くなることです。首や脇の下、鼠径部に多く見られます。糖尿病の人やがん(胃がんやリンパ腫、大腸がん)が原因でできることもあります。外見上の変化以外は特にないことが多く、痛みはないことがほとんどです。原因となっている病気を治療すると黒色表皮腫もよくなると考えられているので、黒色表皮腫がみられた際には原因を詳しく調べることが重要です。黒色表皮腫が心配な人は皮膚科を受診してください。

黒色表皮腫について

  • 皮膚が乳頭のような形状に厚く、硬くなり、黒褐色の色素沈着が生じたもの
  • タイプにより原因が異なる
    • 良性型:ホルモン分泌の異常(特にインシュリン)、生まれつき、薬剤
    • 悪性型:内臓の悪性腫瘍
    • 仮性型:肥満

黒色表皮腫の症状

  • 皮膚が乳頭のような形状に厚く、硬くなる
  • 褐色や黒褐色の色素沈着
  • 脇、首、股間によくみられる

黒色表皮腫の検査・診断

  • 組織診:皮膚を採取して顕微鏡で観察する検査
  • 内臓の合併することがあるため、黒色表皮腫が疑われる場合はCT検査やMRI検査を用いて全身を調べる

黒色表皮腫の治療法

  • 内臓のがある場合はそちらの治療をすることで皮膚症状も改善することがある
  • 内分泌の異常や肥満が原因のこともあり、原因疾患の治療を行う
  • 対症療法(症状を和らげる治療)として塗り薬を用いる
    • 5%サリチル酸ワセリン
    • ビタミンA軟膏
    • 尿素軟膏

黒色表皮腫のタグ

からだ

黒色表皮腫に関わるからだの部位