ひぎゃくたいじしょうこうぐん
被虐待児症候群
親や保護者に傷つけられた子供に生じる、心身の健康障害
8人の医師がチェック 38回の改訂 最終更新: 2017.12.06

被虐待児症候群の基礎知識

被虐待児症候群について

  • 親や保護者に傷つけられた子供に生じる、心身の健康障害
    • 暴力による外傷や、発達の遅れ、学習能力の低下など、心と体のどちらの症状もあらわれる
  • 主に以下の4型に分類される
    • 身体的虐待
      ・殴る、蹴る、首を締める、水につける、タバコを押し付けるなどの暴力
    • ネグレクト
      ・食事を与えない、病気でも医者に見せない、教育を受けさせないなど
    • 心理的虐待
      ・心を傷つけたり、差別する扱いをするなど
    • 性的虐待
      ・子供に対して性的暴力をふるう
  • 被虐待児症候群の患児は、心身の発達に障害が出たり、成長にするにつれて問題行動を起こすことが多い
  • 子供も親も治療の対象となる
  • 児童虐待防止法で虐待に気がついた者は通告義務がある

被虐待児症候群の症状

  • 外傷
    • 親や保護者からの暴力による
  • 成長障害や発達障害
    • 食事を与えないなどの虐待による栄養障害
    • 恐怖や不安などのストレスによる成長ホルモンの分泌障害
  • 学習能力や情緒不安定、問題行動
    • 精神的なストレスによる
    • 学習能力の低下は、子供が落ち着いて学習する環境にないことも原因となる
  • 死亡に至ることも稀ではない
    • 乳児の場合特に多い
    • 死因としては頭部の外傷が多い
    • 死に至らなくても脳性麻痺知的障害、視力障害などを残すことがある

被虐待児症候群の検査・診断

  • 虐待がないかを見分けることが重要
  • けいれんや呼吸障害、目の焦点が合わないなどの症状で見つかる場合もある
  • 外傷の観察や外傷が起こった時の状況の確認
  • 虐待の可能性を否定できない時は、以下の検査を行う
    • 乳児では骨折に気付かれない事も多いため、全身の骨のX線写真撮影を行う
    • 眼科診察で、眼底出血がないか確認する
  • 外傷だけでなく、成長の遅れや発達の遅れについても慎重に観察する

被虐待児症候群の治療法

  • 子供の治療の際は、入院したり、施設に入所したりして親と離し適切な環境を整える
  • 専門家が長期間にわたり、親子両方をサポートして行くことが必要
  • 虐待が再発しやすい状況に注意する
    • 障害や病気、望まない妊娠だったなどで育てにくい子供
    • 金銭問題や夫婦間の問題などストレスのかかる生活環境
    • 孤立した育児をしている
    • 親も幼少期に虐待を受けていたなど虐待しやすい要因をもつ親
  • 子供の問題行動や情緒不安定に関しては、専門家が長期間にわたって信頼関係を築きながらサポートする必要がある

被虐待児症候群のタグ

被虐待児症候群に関わるからだの部位

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