くりぷとこっくすしょう
クリプトコックス症
クリプトコックスという真菌(カビ)による感染症。免疫力が低下しているとかかりやすく、肺炎や髄膜炎の原因となる。
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最終更新: 2017.12.06
クリプトコックス症の基礎知識
POINT クリプトコックス症とは
クリプトコックスという真菌(カビ)の感染症のことです。クリプトコックスを含んだ鳥(ハトなど)のフンに汚染された土を介して人間に感染します。主に肺や中枢神経(脳や脊髄)に感染して、肺炎や髄膜炎を起こします。肺炎の症状としては咳・痰・胸痛・呼吸困難感などで、髄膜炎の症状としては頭痛・発熱・けいれん・意識障害などが起きます。 採血検査、画像検査、喀痰検査、髄液検査(背中に針を刺して脊髄液を採取して調べる検査)、気管支鏡検査などを行って診断します。抗真菌薬を用いて治療します。クリプトコックス症が心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。
クリプトコックス症について
クリプトコックス症の症状
クリプトコックス症の検査・診断
クリプトコックス症の治療法
- 抗
真菌 薬を飲んだり、点滴を行ったりする- アムホテリシンB
- フルシトシン
- フルコナゾール など
- 治療はしばしば数ヶ月以上にわたるが、その期間必ずしもずっと入院している必要はない
免疫 が落ちている人は、鳩が多く集まるような環境に近づかないなど感染に注意することが勧められる
クリプトコックス症に関連する治療薬
トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)
- 真菌(カビ)の細胞膜の合成を阻害し、白癬症やカンジダ症などの真菌感染症を治療する薬
- 白癬症やカンジダ症などの真菌感染症は、真菌の感染により引き起こされる病気で特に免疫力の低下している場合などでは感染がおこりやすい
- 真菌は細胞膜により覆われていて、この細胞膜がないと生存できない
- 本剤は真菌の細胞膜合成を阻害し抗真菌作用をあらわす