ばるさるばどうどうみゃくりゅう
バルサルバ洞動脈瘤
心臓から全身へ血液を送り出す大動脈の根元の膨らみ(バルサルバ洞)にできた血管のこぶ。こぶが破れると大出血を起こす
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最終更新: 2024.01.21
バルサルバ洞動脈瘤の基礎知識
POINT バルサルバ洞動脈瘤とは
バルサルバ洞動脈瘤は、上行大動脈の根元にあるバルサルバ洞に血管のこぶができた状態を指します。心室中隔欠損症や大動脈弁閉鎖不全症を合併する人が多いです。動脈瘤が破裂しなければ症状は出ませんが、破裂すると胸痛・呼吸困難・失神などが起こります。症状や身体診察に加えて、心電図検査や心臓超音波(エコー)検査、CT検査やMRI検査などの画像検査を用いて診断されます。治療は手術を行うことが基本です。バルサルバ洞動脈瘤が心配な人や治療したい人は、循環器内科や心臓血管外科、小児科を受診して下さい。
バルサルバ洞動脈瘤について
バルサルバ洞動脈瘤の症状
- 動脈瘤が破れなければ基本的に
症状 は出ない - 動脈瘤が破れて出血した場合の主な症状
- 胸の激痛
- 呼吸困難
- 不整脈
失神
バルサルバ洞動脈瘤の検査・診断
- 動脈瘤が破れてから見つかることも多い
- 心臓の動きや大きさなどを調べる
心電図検査 心臓超音波検査 (エコー 検査)胸部X線検査 (レントゲン 検査)
- 必要に応じて
心臓カテーテル 検査でより詳しい検査を行う
バルサルバ洞動脈瘤の治療法
- 手術による治療が基本
- 動脈瘤を切除し、心室中隔欠損症や
大動脈 閉鎖不全症がある場合はそれらに対する治療も行う
- 動脈瘤を切除し、心室中隔欠損症や
- 動脈瘤が破れた場合は、血管を治療する緊急手術を行う
- 未破裂の時点で見つかった場合は動脈瘤の大きさや全身の状態、年齢などから総合的に判断して手術を行うかどうかを決める