しょうじしょう
小耳症
生まれつき、耳たぶが小さかったり、耳たぶがない病気
7人の医師がチェック 66回の改訂 最終更新: 2017.12.06

小耳症の基礎知識

POINT 小耳症とは

生まれた時から、通常よりも耳(外にでている外耳の部分)が小さい状態です。90%は片方のみにできます。外耳のみの変形ではなく、音の通り道(外耳道)が塞がったり、狭くなることがあり、難聴の原因となります。診断は視診で可能ですが、必要に応じて聴力検査や画像検査を行います。治療は程度により外耳道や外耳を作る手術を行います。手術は耳鼻咽喉科や形成外科で行います。

小耳症について

  • 生まれた時から耳たぶが通常よりも小さい、あるいは耳たぶがない状態
  • 人口1-2万人に1人に発症する
    • 男性にやや多い
  • 症状の程度によって、4つのタイプに分ける
    • 第1度小耳症:ある程度正常な耳の形を成しているが小さい
    • 第2度小耳症:耳の形は一部が残存している
    • 第3度小耳症:耳の形を成しておらず、軟骨と皮膚が残っているのみ
    • 無耳症:耳介(耳の外側の部分)が欠けている
  • 片側に出来る事が多い(両側は全体の10%)

小耳症の症状

  • 主な症状
    • 耳の変形
    • 第1度小耳症ではほとんど聴力に問題ない
    • 音の通り道(外耳道)が塞がったり狭くなっていると、聴力の低下が起こる
  • 第一第二鰓弓症候群を合併し、以下の症状が現われる場合もある
    • 小耳症がある方の顎の骨が小さくなる(顔面の非対称)
    • 顔面神経麻痺の併発

小耳症の検査・診断

  • 診断の上では特に検査を必要としない
  • 聴力が落ちていることがあるので、聴力がどの程度あるかを確認する必要がある

小耳症の治療法

  • 主な治療
    • 耳の形成術:手術の適齢期は10歳前後
    • 第一第二鰓弓症候群がある場合
      • 耳よりも、顔の手術を優先する
    • 外耳道が塞がっている場合
      • 形成する手術を行う
  • 聴力は反対側が正常であれば、日常生活に問題は無い
  • 難聴がある場合は、正常な耳が中耳炎などになって聴力が落ちないように注意する

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