しきゅうないはんしょう
子宮内反症
子宮の内膜面(内側の面)が腟内や腟外に反転する(ひっくり返る)こと
4人の医師がチェック 86回の改訂 最終更新: 2018.07.21

子宮内反症の基礎知識

POINT 子宮内反症とは

子宮内反症は子宮の内膜面(内側の面)が腟内や腟外に反転する(ひっくり返る)ことです。分娩後の強い下腹部痛や性器からの大量出血といった症状が現れます。原因には癒着胎盤やへその緒の引っ張りすぎなどがあります。外診(腹部の診察)や、内診(腟や子宮の診察)、腹部超音波検査などが診断に用いられます。反転した子宮を戻すために、まず用手的整復(子宮を手で押し戻す方法)が試みられます。用手的整復がうまくいかなかった場合には手術(開腹手術または経腟手術)を行い子宮を正常な状態に戻します。手術による整復が上手くいかない場合や、内反症を繰り返す場合には子宮全摘術が検討されます。また、子宮内反症による大量の性器出血が原因で、血圧低下などのショック症状が見られる場合には点滴や血圧を上げる薬を用いて治療します。子宮内反症は再発をしやすいため、慎重な経過観察が必要になります。定期的な受診を欠かさないようにしてください。

子宮内反症について

  • 子宮の内膜面(内側の面)が腟内や腟外に反転した状態
  • 分娩以外にも子宮筋腫が腟内に出てきてしまうことで引き起こされることもあるが、稀である
  • 分娩の際の原因
    • 胎盤剥離徴候が現れる前に、臍帯へその緒)を引っ張りすぎた場合
  • 内因性の原因:下記以外に、原因不明であることも多い
    • 癒着胎盤
    • 子宮の形態異常に伴う子宮筋の弛緩
    • 多胎妊娠
    • 巨大児
    • 羊水過多
  • 8000~1万回の分娩に1例ほど
  • 分類
    • 子宮圧痕・子宮陥凹(1度):子宮の内反によって子宮底が陥没した状態
    • 不全子宮内反症(2度):内側に反転した子宮が子宮頸部にとどまった状態
    • 完全子宮内反症(3度):内側に反転した子宮が子宮口を越え腟内まで脱出した状態
    • 子宮内反脱出症(4度):子宮が完全に反転し腟外まで脱出した状態

子宮内反症の症状

  • 下腹部の激痛(分娩直後の突然の激痛)
  • 腟付近の膨満感
  • 大量出血
    • 出血によって、血圧が急激に低下して、意識が悪くなるなど様々な症状を引き起こす

子宮内反症の検査・診断

  • 外診:お腹の上から子宮を触ろうとしても子宮の底部が触れにくいなど
  • 内診外陰部や腟内に反転した子宮が見えることがある
  • 腹部超音波検査:子宮底部の陥凹や、反転した子宮の内膜面を確認できることがある

子宮内反症の治療法

  • ショック症状があれば輸液や輸血などの治療を行う
  • 子宮の反転が軽度の場合、手で押して戻すことにより子宮を元の状態に戻す(整復)
    • 不可能であれば手術(開腹手術や経腟手術がある)
    • 子宮の整復がどうしても難しく出血が大量なケースでは、子宮そのものを摘出することもある(子宮全摘術)
  • 一度子宮内反症が引き起こされると、再発する可能性があるので注意が必要

子宮内反症のタグ

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