しつないしょう
膝内障
膝の半月板損傷、靭帯損傷など膝の関節障害の総称
3人の医師がチェック 86回の改訂 最終更新: 2022.03.11

膝内障の基礎知識

POINT 膝内障とは

膝関節障害の総称で、半月板損傷や靭帯損傷などが含まれます。膝を強くひねったり、外から強い力が加わったことで起こり、スポーツや事故などによって起こります。膝内症が起こると、痛みや踏ん張りが効かない、曲げ伸ばしができないといった症状が現れます。画像検査(レントゲン検査やCT検査、MRI検査)によって損傷が起こった場所やその程度が調べられ、損傷の場所や程度によって手術の必要性が判断されます。半月板損傷や靭帯の重い損傷は手術が必要になり、捻挫では手術をせずに膝にサポーターを付けて安静にします。再発の予防のためにスポーツをするときにサポーターやテーピングを施すなどの策がとられます。膝内症が疑われる人は整形外科を受診してください。

膝内障について

  • 膝の半月板損傷靭帯損傷など、膝の関節障害の総称
  • 主な原因
    • 膝をひねったり、強い力が加わる動きなど、膝への負担が大きくなると起こる
  • 病気の情報
    • 靭帯・骨・筋肉・半月板などで膝は構成されている
    • これらのうち、どの部分が障害されているか特定できない場合に、大きく「膝内障」と呼ばれることが多い

膝内障の症状

  • 膝の痛み
  • ふんばりがきかない
  • 上手に膝を曲げ伸ばしできない

膝内障の検査・診断

  • 画像検査
    • レントゲン検査:骨折がないかを調べる
      • まず最初に行う検査
    • CT検査:レントゲンで分からないような骨折がないかを調べる
      • もしくは手術の方式を決定するために撮影する
    • MRI検査:CT検査でも分からない骨折や、骨と骨を結ぶ靭帯のダメージがないかを調べる

膝内障の治療法

  • 主な治療
    • 傷ついた場所によって異なり、手術が必要となるもの、手術が必要とならないものがある
    • 手術が必要となる場合
    • 手術が必要とならない場合
      • 軽傷の靭帯損傷(捻挫) など
    • 保存療法
      • 膝にサポーターを付け、安静にする
    • リハビリテーション
      • 膝の筋力をつける
      • 膝の曲げ伸ばしを行う
      • 日常生活の動きを練習する
  • 予防、再発予防方法
    • スポーツをする場合には、膝にサポーターやテーピングを施す
  • 長期的な経過
    • 再発を繰り返す場合には、スポーツに復帰できなくなることがある

膝内障の経過と病院探しのポイント

膝内障が心配な方

膝内障とは、膝に生じた外傷を総称する病名です。膝にある4本の主な靱帯(前十字靱帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側側副靭帯)の損傷や膝蓋腱損傷半月板損傷、膝の周囲の骨折が含まれます。

特にスポーツ中や交通事故で多い外傷です。運動中にひねったりぶつけたり、また時には急に力んだりしただけで発症することもあります。このような経過の後から膝が腫れて曲げられなくなったものは主に膝内障と考えられますが、軽い打撲などは膝内障に含まないことが多いです。また、膝内障の中のどの種類の外傷なのかを、症状だけからご自身で判断するのは必ずしも容易ではありません。

ご自身の症状が膝内障でないかと心配になった時、まずは整形外科のクリニックを受診されることをお勧めします。実際に医療機関を受診された後は、診断のために、診察とレントゲンである程度の当たりをつけます。レントゲンでは靱帯そのものは写らないため、骨折でないことを確かめるために行われます。そして診断の詳細を確定するためにはMRIの検査が必要となることがあります。もし靭帯損傷や骨折の疑いが強い場合には、膝の固定などの応急処置を行った上でレントゲンやその他行われた診察、検査の結果をまとめた診療情報提供書(紹介状)とともに、手術可能な病院を紹介してくれます。

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膝内障でお困りの方

膝の靭帯損傷や骨折の場合、手術をするかどうかが大きな治療の分かれ目になります。小さな骨折や靭帯損傷であればまだしも、完全に切れてしまった靱帯や折れて離れてしまった骨が自然に元通りになることは期待できません。どの程度の損傷であれば手術が必要で、どの程度であれば手術を行わない方が良いかは、傷害を受けた部位によって異なります。詳しくは、それぞれの疾患のページもご参考になさってください。

手術を行った場合であっても、その後に数か月から長ければ1年程度をかけてリハビリを行っていくことになります。靭帯損傷などは手術後であっても再発することがありますので、正しいフォームや筋力トレーニングを含むリハビリテーションの指導を受けられるような、信頼できる主治医を見つけることが大切です。

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