かのうせいせきついえん
化膿性脊椎炎
脊椎(背骨)が細菌に感染した状態。放置しておくと椎体の破壊が進み、場合によっては細菌が全身に飛んでいき命に関わる状況となる
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最終更新: 2022.04.02
化膿性脊椎炎の基礎知識
POINT 化膿性脊椎炎とは
化膿性脊椎炎は別名化膿性椎体炎や椎間板炎とも呼ばれる病気です。椎体(背骨)に細菌が感染した状態です。症状は主に腰痛が起こり、進行すると手足のしびれや感覚の障害が起こります。 診断は画像検査(レントゲン検査、CT検査、MRI検査など)を行い、骨の炎症や破壊を確認し、細菌培養検査で感染の原因微生物を探ります。治療は抗菌薬を用いて行いますが、なかなか治らない場合は感染している骨を切除します。化膿性脊椎炎が心配な人や治療したい人は、整形外科や感染症内科を受診して下さい。
化膿性脊椎炎について
脊椎 (背骨 )が細菌 に感染した状態- 脊椎が感染し、
脊髄 神経を圧迫したり刺激して様々な症状 を引き起こす - 血液中に細菌が侵入すると全身に重篤な症状を起こす
- 糖尿病など
免疫 力の低下した人に多い - 中高年の男性に多い
化膿性脊椎炎の症状
- 腰痛:腰の周りに激痛が走る
- 発熱
- 運動
麻痺 :脊髄 に病気が及んだ場合、手足が動かしにくくなる - 感覚障害:脊髄に病気が及んだ場合、手足にしびれが見られ、感覚が鈍くなる
- 息切れ:心臓に
細菌 が及ぶ感染性心内膜炎という重篤な状況になる
化膿性脊椎炎の検査・診断
- 血液検査:
炎症 が起こっていないかなどを調べる 細菌 学的検査:血液や椎体周囲の組織を採取して、細菌の塗抹検査や培養検査 を行う- 画像検査:化
膿 した脊椎 の有無や広がり、神経圧迫の有無などを調べる- 椎体
レントゲン 検査 - 椎体
CT 検査 MRI 検査
- 椎体
化膿性脊椎炎の治療法
- 薬物療法
培養検査 で特定した病原体に合わせて抗菌薬 を使う
- 手術
骨移植 :感染した脊椎 を取り除き、新しい骨を移植する- 脊椎前方除圧固定術:感染した脊椎を取り除き、プレートで固定する
- 早期に病気を発見することができれば経過は良好
- 発見が遅れると
麻痺 や感覚障害が後遺症として残ることもある - 手術を行わない場合、
症状 がなくなっても細菌 が残っていることがあるため、抗菌薬の内服を途中でやめないことが重要 - 時には数か月間から半年以上飲み続けなければならないこともある
化膿性脊椎炎のタグ
化膿性脊椎炎に関わるからだの部位

