2016.04.10 | ニュース

摂取タンパク質の種類で2型糖尿病発症リスクに差

米国医療従事者20万人超の観察から
from American journal of epidemiology
摂取タンパク質の種類で2型糖尿病発症リスクに差の写真
(C) Syda Productions - Fotolia.com

タンパク質を食べても食後の血糖値はさほど上がりません。しかし長期の影響を検討した研究はほとんどありませんでした。この度、タンパク質が2型糖尿病の発症に及ぼす影響を、タンパク質の種類別に検討した研究が発表されたので、ご紹介します。

◆動物性タンパク質と植物性タンパク質で2型糖尿病発症に与える影響は異なるか

今回、解析対象となったのは、米国の女性看護師72,992名が参加した「看護師健康研究」と同じく92,088名参加の「看護師健康研究II」、そして男性40,722名が参加した「医療従事者追跡研究」の3研究を合わせたデータです。どの研究も20年前後の研究期間にわたって参加者を追跡調査しています。

これら3研究のデータを使って、観察期間中に2型糖尿病発症する可能性に与える、動物性タンパク質、植物性タンパク質の影響を調べました。

 

◆動物性タンパク室で増、植物性タンパク質で減

まず、エネルギー総摂取量に占めるタンパク質割合の高低に従い、5つの群に分けました。分け方が恣意的にならぬよう、各群の人数は同等となっています。

すると動物性タンパク質では、摂取割合最低群に比べ最高群で、2型糖尿病を発症する可能性が1.13倍高くなっていました。

一方、植物性タンパク質では逆に、摂取割合最高群における2型糖尿病発症の可能性は、最低群の0.91倍に減っていました。

これらの数字は肥満など、2型糖尿病の発症に関係する要素の影響を計算に入れた後の値です。

これらの値から試算すると、摂取する動物性タンパク質の5%を植物性タンパク質に置き換えれば、2型糖尿病発症の可能性は0.77倍まで下がるという結果でした。

 

肉などの動物性タンパク質を豆類などの植物性タンパク質に置き換えることで、2型糖尿病を予防できるという試算が示されました。実際に効果があるかどうかは試してみなければわかりませんが、血糖値が気になる方は参考にしてみてはどうでしょうか。

執筆者

宇津貴史

参考文献

Dietary Protein Intake and Risk of Type 2 Diabetes in US Men and Women.

Am J Epidemiol. 2016 Mar 28. [Epub ahead of print]

[PMID: 27022032 ]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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