2016.04.03 | ニュース

白内障に食事の影響はある?遺伝の影響は?

双子2,054人の比較から
from Ophthalmology
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白内障の原因として最も大きな要素は加齢ですが、目の病気などによって引き起こされる場合もあります。食事や遺伝はどの程度影響しているのでしょうか。イギリスで調査が行われました。

◆核白内障に食事は関係するか?

この研究では、イギリスで行われた調査データの解析が行われました。白人の女性の双子2,054人が対象となり、白内障の検査と食事調査のデータが使われました。調査時点で年齢は平均62歳でした。白内障の細かい分類のうち、代表的なタイプのひとつである核白内障が解析の対象とされました。食事調査から栄養素の摂取量が計算されました。

さらに対象者のうち324人は、数年間の追跡調査のうちに核白内障が進行したかも調査されました。

双子を比較することで、双子の両方に病気が起こる傾向があれば遺伝の影響が比較的強く、一方に病気があっても他方にないことが多ければ環境の影響が比較的強いといった推定ができます。

 

◆ビタミンC、マンガン、サプリメント

次の結果が得られました。

最も当てはまりのよいモデルでは、核白内障の進行の遺伝率は35%(95%信頼区間13-54)であり、個人の環境要因が残る65%(95%信頼区間46-87)の分散を説明した。食事からのビタミンCはベースラインでの核白内障および核白内障の進行に対してともに防御的だった(ベースラインについてβ=-0.0002、P=0.01、進行についてβ=-0.001、P=0.03)。対してマンガンと微量栄養素のサプリメントの摂取はベースラインでの核白内障に対してのみ防御的だった(マンガンでβ=-0.009、P=0.03、微量栄養素でβ=-0.03、P=0.01)。

調査開始時点で、微量栄養素(ビタミン、ミネラルなど)のサプリメント、ビタミンC、マンガンの摂取量が多い人では核白内障が少ない傾向が見られました。

白内障が長年のうちに進行することは、遺伝による影響が35%、環境による影響が65%程度と推定されました。

 

白内障は非常に多くの人に自然に起こり、かすんで見えるなどの症状で生活の妨げになります。栄養素との関係について理解が進むことで、対策の手がかりになるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Genetic and Dietary Factors Influencing the Progression of Nuclear Cataract.

Ophthalmology. 2016 Mar 15. [Epub ahead of print]

[PMID: 27016950]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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