皮膚掻痒症とは

この記事のポイント
2.皮膚の痒みが出る代表疾患
皮膚掻痒症とは、明らかな皮膚の異常が無いのに皮膚の痒みが現れている状態です。痒みの原因には、皮膚の乾燥や薬の影響、基礎疾患が潜んでいる可能性などがあります。皮膚掻痒症の原因として考えられるものや、ほかに痒みを起こす病気の例について解説します。
◆皮膚掻痒症の原因
皮膚掻痒症は皮膚の痒みを
他の痒みを伴う皮膚疾患と異なり、明らかな
皮膚掻痒症は、痒みの出る範囲をもとに二つに分類されます。
一つ目が全身にかゆみが現れる「汎発性皮膚掻痒症(全身性皮膚掻痒症)」で、二つ目が局所的にかゆみが現れる「限局性皮膚掻痒症」です。それぞれの主な原因について解説します。
【汎発性掻痒症の原因】
汎発性皮膚掻痒症の原因は、主に3つ挙げられます。
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ドライスキン
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内服薬 などの影響-
薬剤や食物、サプリメントや健康食品などの摂取が痒みを誘発する場合もある。
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何らかの
基礎疾患 の影響-
汎発性皮膚掻痒症の原因として、基礎疾患を伴う場合がある。
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基礎疾患という言葉は、ほかの病気などの原因となったり、経過に影響したりするような持病を指します。汎発性皮膚掻痒症の原因となりうる基礎疾患の例として以下のようなものが考えられます。
痒いけど明らかな皮疹がない=ドライスキンと簡単に紐付ける事は危険で、重要な基礎疾患や薬剤の影響などが潜んでいる可能性があるため、皮膚の痒み以外の症状が
【限局性掻痒症の原因】
限局性皮膚掻痒症には、陰部掻痒症や肛門掻痒症などがあります。
原因として性器やその周りの
◆皮膚の痒みが出る代表疾患
皮膚の痒みを主訴とする疾患は多く、見た目の皮膚
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膨疹 と紅斑 が出没し、多くの場合に強い痒みを伴う。皮疹は小さな皮疹のことも、複数の膨疹が融合して体表の大部分を地図状におおうほどのこともある。
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疥癬(かいせん)
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ヒゼンダニが皮膚の角質層に寄生して激しい痒みを起こす。感染者の衣服などから感染する場合もある。感染してから約一ヶ月ほどの無症状の
潜伏期間 を経て発症 する。手や指の数mmの線状の皮疹(疥癬トンネル)などが特徴となる。
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シラミがヒトに寄生して吸血する事で
アレルギー 反応が出現し、激しい痒みを起こす。頭皮に寄生するアタマジラミ、衣服に寄生するコロモジラミ、陰毛に寄生するケジラミが原因となる。
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皮膚掻痒症は、皮疹等の皮膚異常が見られないことによって区別されます。しかし、痒みのある主な疾患の皮膚症状が目立たない場合もあり、また皮膚掻痒症であっても皮膚を掻き壊して二次的に出現する湿疹や紫斑などの症状が紛らわしく見えることも考えられます。
そのため、かゆみや皮膚症状の出現からその後の経過などを
この記事では、皮膚掻痒症の原因や皮膚の痒みが見られるその他の病気との違いについて解説してきました。皮膚掻痒症はその定義上、痒みの原因がはっきりしない状況で疑われます。上のような手がかりから検査などを使って診断を進めますが、専門的な判断が必要になります。自己診断を考えるよりも、皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。
注:この記事は2016年3月23日に公開しましたが、2018年2月22日に編集部(大脇)が更新しました。
執筆者
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。