2016.02.10 | ニュース

睡眠薬を飲んでいる高齢者には交通事故が多い

高齢者2,000人の交通事故データから
from Sleep Medicine
睡眠薬を飲んでいる高齢者には交通事故が多いの写真
(C) fusho1d - Fotolia.com

睡眠薬の副作用の中には日中の眠気などがあり、交通安全に悪影響を与える可能性もあります。すぐに効果が現れる睡眠薬の1つであるゾルピデムを服用した場合の自動車事故の起こりやすさについて報告されました。

◆車の運転をする70歳以上の高齢者2,000人を調査

研究チームは、有効な運転免許を持ち、3ヶ月以内に運転をした70歳以上の高齢者2,000人を調査の対象にしました。

対象者の5年間の自動車事故の記録から、調査時点でゾルピデムを服用している人と服用していない人での自動車事故の起こりやすさを推定しました。

 

◆睡眠薬を服用している高齢者では自動車事故が多くなった

調査の結果、年齢による自動車事故の起こりやすさについて以下のことが分かりました。

80歳以上の高齢者における相対危険度は、補正しなかった場合で2.24(95%信頼区間:1.19-4.57)、補正した場合で2.35(95%信頼区間:1.20-4.61)だった。

つまりこの研究から、80歳以上の高齢者では、ゾルピデムを服用しない人と比較して、ゾルピデムを服用している人では自動車事故が2倍以上多かったことが示されました。

さらに、性別による自動車事故の起こりやすさについても調査した結果、ゾルピデムを服用している70歳以上の女性では自動車事故が起こりやすい傾向にあることも分かりました。

 

睡眠薬の種類によって、効果が現れるまでの時間や効果が持続する時間が異なるため、今回の研究で調べたゾルピデム以外の睡眠薬では異なる結果が得られる可能性があります。睡眠薬だけでなく、薬には眠気などの副作用が出るものもあるため、薬を服用するときには車の運転を控えるなど、必要な注意について医師や薬剤師にご相談ください。

執筆者

鈴木あいか

参考文献

Zolpidem use and motor vehicle collisions in older drivers.

Sleep Medicine. 2015 Dec 28.

http://www.sleep-journal.com/article/S1389-9457(15)02081-X/abstract

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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