2016.02.08 | ニュース

誤嚥性肺炎に対する早期リハビリの効果は?

日本の高齢者を対象に検証

from Geriatrics & gerontology international

誤嚥性肺炎に対する早期リハビリの効果は?の写真

誤嚥性肺炎は、高齢者に多く、食べ物や飲み物が誤って気管に入ることで起こます。悪化すると死亡に至ることもあります。この研究は、誤嚥性肺炎の患者に対するリハビリの効果について検証しました。

◆誤嚥性肺炎患者がリハビリを行うとどうなるか

この研究は、誤嚥性肺炎になって早期にリハビリを受けた患者48,201人とリハビリを受けていない患者64,357人を対象に、経過のデータを調べることで、日常生活活動(ADL)の得点が改善したか検証しました。入院7日以内にリハビリを行った場合を早期リハビリとしました。

 

◆早期リハビリを行うとADLが向上する!

結果は以下の通りでした。

ADLの改善割合は、リハビリなし群よりも早期リハビリ群の方が高値であった (25.4%,33.9%;P < 0.001)。多変量ロジスティック回帰分析の結果、早期リハビリ群は有意にADLが向上した (オッズ比1.57;95%信頼区間1.50-1.64;P < 0.001)。[…] 。

誤嚥性肺炎の患者に対し、早期にリハビリを行うと、リハビリを行わない場合と比べて、日常生活活動の得点が改善する結果となりました。

 

誤嚥性肺炎の場合、まずは安静にすることが大切ですが、今回の結果でも見られたように、寝たきりのままでは体力や筋力が落ちやすくなります。体の状態を診ながら、早期にリハビリを行う必要性も考える必要があります。

執筆者

com

参考文献

Effect of early rehabilitation on activities of daily living in patients with aspiration pneumonia. 

Geriatr Gerontol Int. 2015 Oct 13.

[PMID: 26460175]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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