◆ セレン摂取量と肥満の関係
この研究では3,214人が対象とされました。対象者の食事によるセレン摂取量は、食事頻度アンケートで計られました。さらに、肥満体型になりにくいかどうかの関連を調べるため、BMI(体重÷身長の2乗)、体脂肪率などが調べられました。
◆ セレン摂取量と肥満は関連していた
次の結果が得られました
[...] 食事によるセレン摂取量が最も多かった対象者はBMI、 [...] 総体脂肪率が最も低かった。どちらの性別でも明瞭な負の用量依存の関係が見られた。
さらに、セレン摂取量と肥満体型を示す数値の負の相関関係は年齢、総カロリー摂取量、運動量、喫煙、アルコール、服薬、閉経の有無に影響されなかった。
食事によるセレン摂取量が多いとBMIや総体脂肪率など肥満体型を示す数値が低いという関連が見られました。研究者たちは、この関連性が非常に高いとし「研究結果は食事による高いセレン摂取量が、健康的な体型と関連していることを強く提唱している」と結論しました。
日本は、セレンが多い環境にあるため、通常の生活でセレン摂取不足になる可能性は低いと言われています。しかし、今後、肥満になりにくい体になるために、食事によるセレンのさらなる摂取が考えられるかもしれません。
執筆者
Significant Beneficial Association of High Dietary Selenium Intake with Reduced Body Fat in the CODING Study.
Nutrients. 2016 Jan 4.
[PMID: 26742059]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。