2015.12.10 | ニュース

「手足は細いけど身体は太い」肥満のタイプは死亡リスクが高い

15,184人を分析
from Annals of internal medicine
「手足は細いけど身体は太い」肥満のタイプは死亡リスクが高い の写真
(C) Lifeinapixel - Fotolia.com

肥満と死亡率の関係は過去に報告されています。一方、肥満のなかでも体重だけでは測れない違いがあるとも言われています。中心性肥満は、手足は細いのに身体は太いという特徴があります。今回の研究では、中心性肥満と死亡率の関係を検証しました。

◆中心性肥満と死亡率の関連性は?

今回の研究では、アメリカの長期追跡調査に参加した15,184人を対象に、死亡率を調査しました。

 

◆中心性肥満だと、同様のBMIでも死亡率は男性1.87倍、女性1.48倍に

以下の結果が得られました。

例えば、BMIが正常(22kg/m2)の男性で中心性肥満だと、似たようなBMIで中心性肥満ではない人よりも全死亡リスクがより大きく(ハザード比1.87、95%信頼区間1.53-2.29)、BMIのみで過剰体重や肥満と判断された対象者に比べて死亡リスクが2倍であった(過剰体重:ハザード比2.24、95%信頼区間1.52-3.32、肥満:ハザード比2.42、95%信頼区間1.30-4.53)。

BMIがほぼ同じような値であっても、中心性肥満の人の方が死亡率が高いという結果でした。

 

中心性肥満の方が死亡率が高い理由は不明ですが、健康管理では体重と身長の比であるBMIだけではなく、腹囲も見ることに意味があるのかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Normal-Weight Central Obesity: Implications for Total and Cardiovascular Mortality.

Ann Intern Med. 2015 Dec 1

[PMID: 26551006]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。