◆認知行動療法とは?
認知行動療法とは、人の思考など認知に焦点を当てて、そこに働きかけることで精神の問題を治療する精神療法のひとつです。
◆青年316人を対象に検証
この研究は、13歳から17歳の青年で、少なくとも両親のどちらかにうつ症状がある人316人を対象としました。対象を通常ケア群と通常ケアに加え認知行動療法を行う群にわけ、うつ症状が現れる割合に違いがあるか調査しました。
◆うつ予防に認知運動療法が有効?
認知行動療法を行った群と通常ケア群の比較は以下の通りでした。
75か月のフォローアップの間、認知行動療法に割り当てられた青年は、参加時点の両親のうつの状態や地域、他の因子で調整しても、うつ症状の発症率がより低かった(ハザード比, 0.71 [95%信頼区間、0.53-0.96])。[…]
思春期の青年に対して通常ケアに認知行動療法を加えると、うつ症状が現れる割合が少ない結果となりました。
認知行動療法はうつ症状がある人の治療に使われることがありますが、予防としては一般的ではありません。ここで示された結果からさらに検証が進み、有効性が確立されれば、うつ症状の予防法を作り出すために役立つかもしれません。
執筆者
Effect of a Cognitive-Behavioral Prevention Program on Depression 6 Years After Implementation Among At-Risk Adolescents: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Psychiatry. 2015 Sep 30
[PMID: 26421861]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。