2015.09.28 | ニュース

変形性頚椎症の痛みにマッサージは有効か?

ランダム化比較試験により検証

from Complementary therapies in clinical practice

変形性頚椎症の痛みにマッサージは有効か? の写真

変形性頚椎症は、頚椎が加齢に伴って変形し、肩から指先にかけて神経症状を引き起こした状態で痛みを伴うことがあります。今回の研究は、変形性頚椎症に対しマッサージ療法を行うと首を動かすときの痛みが軽減したことを報告しました。

◆マッサージ療法群と対照群にランダムに振り分け

変形性頚椎症の患者48人をランダムにマッサージ療法群と対照群に振り分け、首が動く程度や痛みへの効果を検証しました。

マッサージ療法群は、セラピストが実施するマッサージを毎週と自分で行うマッサージを毎日、4週間行いました。

 

◆マッサージを行うと、首の可動域、痛みが改善

以下の結果が得られました。

マッサージ群は初日と最終日のマッサージ後、自己報告の痛みとROMに関連した痛みについて、有意な短期的な減少を示し、同様にROMの増加も示した。

マッサージを行うと、短期的な効果としては、首の動く程度や首の痛みについて、より改善したという結果でした。

 

この研究だけではマッサージの効果を結論することはできませんが、変形性頚椎症の主な症状のひとつである首の痛みや動く範囲が改善されれば、日常生活でもより動きやすくなるかもしれません。

なお、今回の研究で行われたマッサージの方法は、ただ肩や首を揉むのとは異なり、マッサージのプロが実施した、または指導したものです。そのため、ただ首を揉めば良くなるわけではありませんので、留意が必要です。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Neck arthritis pain is reduced and range of motion is increased by massage therapy.

Complement Ther Clin Pract. 2014 Nov

[PMID: 25444416]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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