◆体重減少に対する体重測定の効果を検証
今回の研究は、体重減少に対する自分で行う体重測定の効果を検証している論文を選び、その効果が全体としてどのような傾向にあるか検証しました。
選んだ論文は、体重測定を単独で行っているもの、または、体重測定をダイエットプログラムに含めているものとしました。
◆体重測定単独では効果なし
以下の結果が得られました。
自分で体重測定を行うだけの戦略を検証した唯一の論文では、効果があるという根拠は得られなかった(-0.5kg、95%信頼区間-1.3から0.3)。
自分での体重測定を含む複数のコンポーネントによる介入を介入なしまたは最低限の対照群と比較している15の試験では、-3.4kgという有意な平均差が認められた(95%信頼区間-4.2から-2.6)。
毎週の体重測定と毎日の体重測定には、有意差は見られなかった。
自分で体重測定するだけの介入では、体重減少に効果があるとは言えませんでしたが、その他にいくつかのダイエットプログラムを組み合わせると、効果があるという結果でした。 体重測定の頻度については、毎週測定する効果と毎日測定する効果に差は見られませんでした。
体重測定だけを行っても効果は少ないという論文でした。いくつかのプログラムを組み合わせると効果があるかもしれないという結果も得られましたが、それ自体は体重測定の効果と言えるかは不明です。痩せるためには、やはり運動や食事などに気をつける必要があるのかもしれません。
執筆者
Is self-weighing an effective tool for weight loss: a systematic literature review and meta-analysis.
Int J Behav Nutr Phys Act. 2015 Aug 21
[PMID: 26293454]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。