2015.08.20 | ニュース
がんで疲労の症状が出ている人が、ダンスで身体機能改善
ランダム化比較試験により検証
from Supportive care in cancer : official journal of the Multinational Association of Supportive Care in Cancer

(C) Robert Kneschke - Fotolia.com
がん患者において、疲労は生活の質を下げうる重要な症状のひとつです。今回の研究は、がんによる疲労の症状がある人がダンスクラスを受講したところ、疲労が改善したということを報告しました。
◆ダンスを行う群と通常ケアを受ける群にランダムに振り分け
抗
◆10回のダンスレッスンで疲労感が改善
調査の結果、以下のことを報告しました。
介入群では(ベースライン:平均±SD 5.95±1.701、研究の最終時期:3.8±1.542、p=0.001、36%の減少)、対照群(ベースライン:4.95±0.999、研究の最終時期:5.0±1.556、p=0.887)と比較して、がん関連疲労感に
有意 な改善が見られた。その効果は、情緒機能や社会機能、身体機能と同様であった(p<0.05)。
10回のダンスレッスンで、がんによる疲労感、情緒面や身体機能などに改善効果が見られました。
筆者らは、「ダンスはがん関連疲労感の治療に適しており、効果的なアプローチであるかもしれない。」と結論づけています。 その効果のメカニズムは明らかではないですが、ダンスの楽しさや適度な運動が関係しているのかもしれません。
執筆者
参考文献
Effect of dance on cancer-related fatigue and quality of life.
Support Care Cancer. 2014 Aug
[PMID: 24671434]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。