痛風発作の治療にはNSAIDsがステロイドと同じ程度に有効
痛風発作の痛みを抑える治療に、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)が使われます。その効果を示した2008年の論文を紹介します。強力な消炎作用のあるステロイド薬と同等の効果が得られたことが報告されています。
◆ステロイドと比較
研究班は、痛風のある患者120人を対象として、代表的な
◆効果は同等
次の結果が得られました。
90時間後に、痛みスコアの減少量はプレドニゾロン群で44.7mm、ナプロキセン群で46.0mmであり(差は1.3mm、95%信頼区間-9.8から7.1)、同等性が示唆された。
有害事象は群間で類似し、比較的軽度で、3週間のフォローアップによって解消した。
痛みの程度は、プレドニゾロンのグループでも、ナプロキセンのグループでも、同程度に改善していました。副作用に違いは見られず、3週後までに解消しました。
研究班はこの結果から「経口プレドニゾロンとナプロキセンは痛風関節炎の初期治療の4日間において同等に有効である」と結論しています。
NSAIDsとステロイド薬はどちらも痛風治療の重要な要素として広く使われています。このほかコルヒチンという薬も非常に古くから使われ、歴史的に効果が認められています。
執筆者
Use of oral prednisolone or naproxen for the treatment of gout arthritis: a double-blind, randomised equivalence trial.
Lancet. 2008 May 31
[PMID: 18514729]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。