2015.07.26 | ニュース

ハチミツはアルコール中毒に効果があるか?

中国でマウスの実験

from BMC complementary and alternative medicine

ハチミツはアルコール中毒に効果があるか?の写真

ハチミツが二日酔いをやわらげるように感じられることがありますが、科学的な検証はほとんどなされていません。中国の研究班が、マウスにエタノールとハチミツを与える実験で、血中エタノール濃度を下げる効果が見られたことを報告しました。

◆マウスにエタノールを注射

研究班は、マウスにハチミツを食べさせたあとエタノールを注射し、身体活動などを観察しました。また、エタノールを注射したあとハチミツを食べさせ、血中エタノール濃度に変化があるかを調べました。

 

◆神経活動増加、血中エタノール濃度減少

実験から次の結果が得られました。

ハチミツは低用量でも高用量でも、アルコールを与えたマウスの自律神経活動を増加させた。さらに、2.19g/kgのハチミツによる治療は中毒マウスの血中エタノール濃度を有意に減少させることができた。

ハチミツを与えたマウスでは、エタノールを注射したあとで自律神経の活動がより多くなっていました。また、また、血中エタノール濃度はハチミツを与えると低くなりました

 

マウスの結果が人間に必ず当てはまるとは限りませんが、ハチミツにはアルコールに対して防御的な働きがあるかもしれません。実際の症状に効果があると言えるか、あるいは重症の急性アルコール中毒に応用できるかといった点にも興味が引かれます。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Honey reduces blood alcohol concentration but not affects the level of serum MDA and GSH-Px activity in intoxicated male mice models.

BMC Complement Altern Med. 2015 Jul 14

 

[PMID: 26169497]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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