2015.08.09 | コラム

麻酔管理に使われる医療機器(手術室の中シリーズ②)

全身麻酔の手術に欠かせない医療機器
麻酔管理に使われる医療機器(手術室の中シリーズ②)の写真
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手術室では、様々な医療機器が使用されています。全身麻酔の手術に欠かせない医療機器について、どんなものが、どんな目的で使用されているのか解説します。

全身麻酔の維持管理や、患者さんの状態に応じて様々な医療機器が使用されます。今回はその中の一部について使用目的などを解説します。

 

◆生体モニター

これは、手術をするうえで必要不可欠なものです。手術中の患者さんの状態を観察するための機器で、生体の生命徴候(バイタルサイン)をキャッチするためのモニター器械です。基本的な項目としては血圧、脈拍数、血中酸素飽和度(正常な呼吸が行なわれているかどうかの指標になる数値)、体温などを測定します。この他にも、手術内容や患者さんの状態に合わせて、様々な項目が追加されます。ベーシックな測定項目以外のものは、また別の専用のモニター器械が必要になる場合もあります。

 

◆麻酔器

これは、全身麻酔をかけるにあたって麻酔の管理をするための器械です。全身麻酔をかけるにあたって必要な、酸素や麻酔ガスの供給量を調節することができ、同時に人工呼吸器の役割も果たし、全身麻酔では必要不可欠です。これは主に麻酔科の医師が操作して術中の管理に使用します。

 

◆シリンジポンプ・輸液ポンプ

これらは手術室以外でも、病棟や外来などでも多く使用される医療機器です。

手術中は、患者さんの体に何らかの形で傷をつけるため、患者さんの状態が変化しやすい状況にあります。患者さんの状態変化に応じて、必要な点滴や薬の投与が行われます。この点滴量や薬の投与量の微量な調節が必要になってきた時に、このシリンジポンプや輸液ポンプが使用されます。

シリンジポンプとは、シリンジ(注射器のこと)を自動で持続的にポンプ(押す)ことで、投与するスピードや量を微調節することができます。麻酔薬の投与にも使用されます。また、輸液ポンプもシリンジポンプと同様に、輸液(点滴のこと)を自動で持続的にポンプして一定時間に一定量の輸液を行うことができます。患者さんの状態により、複数個のシリンジポンプや輸液ポンプを併用する場合も多くあります。

 

今回ご紹介したのは、あくまで必要最低限であり、もっと多種多様な医療機器を併用しています。手術術式や手術部位、患者さんの基礎疾患などに合わせて必要な医療機器を準備します。もはや全身麻酔の管理に医療機器は無くてはならないものですが、それらに頼るだけでなく、医療スタッフの感覚(見る、聞く、嗅ぐ、触るなど)も必要不可欠なアイテムであることを付け加えておきます。

執筆者

名原 史織

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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