処方薬
エンハーツ点滴静注用100mg
先発
エンハーツ点滴静注用100mgの基本情報
エンハーツ点滴静注用100mgの概要
商品名 | エンハーツ点滴静注用100mg |
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一般名 | トラスツズマブデルクステカン(遺伝子組換え)注射用 |
薬価・規格 | 160543.0円 (100mg1瓶) |
薬の形状 |
注射薬 > 散剤 > 注射用
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製造会社 | 第一三共 |
YJコード | 4291452D1029 |
レセプト電算コード | 629907101 |
エンハーツ点滴静注用100mgの主な効果と作用
腫瘍 を治療するお薬です。- あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。
- 腫瘍細胞の傷害を促すとともに、腫瘍細胞の増殖に関与するタンパク質の働きをおさえます。
エンハーツ点滴静注用100mgの用途
エンハーツ点滴静注用100mgの副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
発熱、脱毛症、発疹、皮膚色素過剰、皮膚そう痒症、頭痛、浮動性めまい、嗜眠、悪心、嘔吐、下痢
起こる可能性のある重大な副作用
重篤な間質性肺疾患、骨髄抑制、好中球数減少、貧血、白血球数減少、血小板数減少、リンパ球数減少、発熱性好中球減少症、汎血球減少症、重度Infusion reaction
上記以外の副作用
便秘、口内炎、腹痛、味覚障害、消化不良、腹部膨満、胃炎、鼓腸、AST増加、ALT増加、血中ビリルビン増加、血中ALP増加、γ-GTP増加、肝機能異常、トランスアミナーゼ上昇、肝機能検査異常、呼吸困難、咳嗽、上気道感染、肺炎、駆出率減少、心電図QT延長、心不全、疲労、食欲減退、体重減少、筋骨格痛、低カリウム血症、鼻出血、ドライアイ、末梢性浮腫、脱水、霧視、血中クレアチニン増加
エンハーツ点滴静注用100mgの用法・用量
- 〈化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌、化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は再発乳癌、がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉通常、成人にはトラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)として1回5.4mg/kg(体重)を90分かけて3週間間隔で点滴静注する
- なお、初回投与の忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる
- 〈がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌〉通常、成人にはトラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)として1回6.4mg/kg(体重)を90分かけて3週間間隔で点滴静注する
- なお、初回投与の忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない
- 7.2. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること〔1.2、8.1-8.3、9.1.1-9.1.3、11.1.1-11.1.3参照〕
- [減量・中止する場合の投与量]1). 化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌、化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は再発乳癌、がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌:①. 通常投与量:5.4mg/kg
- ②. 一次減量:4.4mg/kg
- ③. 二次減量:3.2mg/kg
- ④. 中止:3.2mg/kgで忍容性が得られない場合、投与を中止する
- 2). がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌:①. 通常投与量:6.4mg/kg
- ②. 一次減量:5.4mg/kg
- ③. 二次減量:4.4mg/kg
- ④. 中止:4.4mg/kgで忍容性が得られない場合、投与を中止する
- [副作用に対する休薬、減量及び中止基準]1). 間質性肺疾患:①. Grade1の間質性肺疾患の場合:投与を中止し、原則として再開しない(ただし、すべての所見が消失し、かつ治療上の有益性が危険性を大きく上回ると判断された場合のみ、1用量レベル減量して投与再開することもでき、再発した場合は、投与を中止する)
- ②. Grade2~4の間質性肺疾患の場合:投与を中止する
- 2). 左室駆出率(LVEF)低下:①. 40%≦LVEF≦45%・ベースラインからの絶対値の低下<10%:休薬を考慮し、3週間以内に再測定を行い、LVEFを確認する
- ②. 40%≦LVEF≦45%・10%≦ベースラインからの絶対値の低下≦20%:休薬し、3週間以内に再測定を行い、LVEFのベースラインからの絶対値の低下<10%に回復しない場合は、投与を中止する
- ③. LVEF<40%又はLVEFのベースラインからの絶対値の低下>20%:休薬し、3週間以内に再測定を行い、再度LVEF<40%又はベースラインからの絶対値の低下>20%が認められた場合は、投与を中止する
- 3). 症候性うっ血性心不全:投与を中止する
- 4). QT間隔延長:①. Grade3のQT間隔延長の場合:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する
- ②. Grade4のQT間隔延長の場合:投与を中止する
- 5). Infusion reaction:①. Grade1のInfusion reactionの場合:投与速度を50%減速し、他の症状が出現しない場合は、次回以降は元の速度で投与する
- ②. Grade2のInfusion reactionの場合:Grade1以下に回復するまで投与を中断する(再開する場合は投与速度を50%減速し、次回以降も減速した速度で投与する)
- ③. Grade3のInfusion reaction又はGrade4のInfusion reactionの場合:投与を中止する
- 6). 好中球数減少:①. Grade3の好中球数減少の場合:Grade2以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量又は同一用量で投与再開する
- ②. Grade4の好中球数減少の場合:Grade2以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する
- 7). 発熱性好中球減少症:回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する
- 8). 貧血:①. Grade3の貧血の場合:Grade2以下に回復するまで休薬し、回復後、同一用量で投与再開する
- ②. Grade4の貧血の場合:Grade2以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する
- 9). 血小板数減少:①. Grade3の血小板数減少の場合:Grade1以下に回復するまで休薬する(7日以内に回復した場合は、同一用量で投与再開し、7日を過ぎてから回復した場合は、1用量レベル減量して投与再開する)
- ②. Grade4の血小板数減少の場合:Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する
- 10). 総ビリルビン増加:①. Grade2の総ビリルビン増加の場合:Grade1以下に回復するまで休薬する(7日以内に回復した場合は、同一用量で投与再開し、7日を過ぎてから回復した場合は、1用量レベル減量して投与再開する)
- ②. Grade3の総ビリルビン増加の場合:Grade1以下に回復するまで休薬する(7日以内に回復した場合は、1用量レベル減量して投与再開し、7日を過ぎてから回復した場合は、投与を中止する)
- ③. Grade4の総ビリルビン増加の場合:投与を中止する
- 11). 下痢又は大腸炎:①. Grade3の下痢又はGrade3の大腸炎の場合:Grade1以下に回復するまで休薬する(3日以内に回復した場合は、同一用量で投与再開し、3日を過ぎてから回復した場合は、1用量レベル減量して投与再開する)
- ②. Grade4の下痢又はGrade4の大腸炎の場合:投与を中止する
- 12). 前記以外の副作用:①. Grade3の副作用の場合:Grade1以下に回復するまで休薬する(7日以内に回復した場合は、同一用量で投与再開し、7日を過ぎてから回復した場合は、1用量レベル減量して投与再開する)
- ②. Grade4の副作用の場合:投与を中止する
- GradeはNCI-CTCAE ver.5.0に準じる
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
エンハーツ点滴静注用100mgの使用上の注意
病気や症状に応じた注意喚起
- 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
患者の属性に応じた注意喚起
- 以下にあてはまる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
年齢や性別に応じた注意喚起
- 以下にあてはまる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください