きゅうせいすとれすはんのう
急性ストレス反応
強い精神的ストレスに反応して起こる一過性の精神障害。通常は数日から1ヶ月以内に治まる
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最終更新: 2018.11.16
急性ストレス反応の基礎知識
POINT 急性ストレス反応とは
急性ストレス反応は、極めて大きな精神的ストレスに接してからしばらくの間、記憶がよみがえって辛くなったり、気分が沈んだり、自分が自分ではないような感じを覚えたり、眠れなくなったりイライラしたりします。精神的なストレスの内容に関しては、自然災害や事故、暴行、強姦、誰かの死、著しく尊厳を害する出来事など、人によって様々です。通常は精神的ストレスを受けてから1ヶ月以内に発症し、数日から1ヶ月以内で治まります。1ヶ月以上にわたって症状が続く場合には、急性ストレス反応というよりは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されることが一般的です。診断に詳しい検査は不要で、主に精神科の医師が問診をすることで診断されます。治療としては、辛い気持ちを十分に聞いてもらい、リラクセーションを受けるなどがあります。急性ストレス反応は時間とともに良くなるので、薬物治療は行わないことが多いですが、必要に応じて鎮静薬・抗不安薬などが用いられます。急性ストレス反応でお困りの方は精神科や心療内科、メンタルクリニックなどを受診してください。
急性ストレス反応について
- 事故や災害、戦闘、暴行、肉親との死別、離婚、自宅の火災など自身や親しい人の安全や健康を脅かす強い身体的、精神的ストレスに反応して起こる
- 一過性の精神障害で、通常出来事の数分から数時間後に始まり、3日程度で消失するのが普通である
- 非常に強いストレスにさらされた人が必ず
発症 するわけではないので、個人のストレス対処能力やストレス耐性 に関連があるとされている
急性ストレス反応の症状
- 強いストレスによる衝撃と
症状 出現の間に、即座で明らかな関連がある - 症状は混合しており、始終変動する。
抑うつ 、不安、激怒、過活動、引きこもりなどである - 大抵の場合では症状は3日以内に最小となる
急性ストレス反応の検査・診断
- 検査で診断はつかず、状況から医師の
問診 により診断される
急性ストレス反応の治療法
- 大きく混乱している場合などに
抗不安薬 などによる対症療法 を行うことがあるが、基本的には薬物治療を行わない - リラックスを行ったり、休息をとったり、レクリエーションを行うことが治療に繋がる