Beta 鶏眼(うおのめ)のQ&A
鶏眼(うおのめ)の原因、メカニズムについて教えて下さい。
足の裏などの体重がかかりやすい場所に何度も繰り返し力がかかることで皮膚が固くなって起こります。固い角質の増殖が原因です。
鶏眼(うおのめ)は、どんな症状で発症するのですか?
足の裏の体重がかかるところが固くなっていることで気づかれます。
ひどくなると体重をかけたときに痛みがあります。痛みが強くなると歩くときにかばうようになり、逆に腰痛などの原因となることがあります。
鶏眼(うおのめ)は、どのように診断するのですか?
基本的には特別な検査は行われず、診察のみで診断されます。
鶏眼(うおのめ)の治療法について教えて下さい。
体重が慢性的にかかることが原因なので、刺激を避けることが必要になります。具体的には靴を選ぶときにクッション性のよいものを選ぶ、しめつけすぎない足の形にあっているものを選ぶ、ヒールの高い靴をはかないなどの対策が重要です。
足の変形などが原因になることもあるので、その場合は専門の義肢装具士などと相談してインソールや靴型装具の作製が必要になることもあります。
外来では厚くなりすぎた角層を削ります。削ると圧迫が減って痛みなどの症状は改善します。また角層を柔らかくする軟膏やテープ剤を使う治療もおこなわれます。
鶏眼(うおのめ)は、どのくらいの頻度で起こる病気ですか?
正確な頻度は不明ですが、「うおのめ」として多くの人に知られているように、多くの人が抱える病気です。
鶏眼(うおのめ)が重症化すると、どのような症状が起こりますか?
痛みがひどくなり、歩くのに支障が出ることや、鶏眼、胼胝から潰瘍ができて感染症(蜂窩織炎)の原因になることがあります。
その場合足が赤く腫れて痛みが生じます。このようになったら、抗生物質などでの治療が必要です。
鶏眼(うおのめ)と診断が紛らわしい病気はありますか?
尋常性疣贅(ウイルス性のイボ)や遺伝性の角化症などがあります。
尋常性疣贅と紛らわしい場合には、治療もかねて、削って判断します。
鶏眼(うおのめ)の治療薬の使い分けについて教えて下さい。
塗り薬としては角質を溶かす作用のあるサリチル酸ワセリンや尿素軟膏、固くなった皮膚を柔らかくするスピール膏などを場所や好みに応じて使い分けます。
固くなった角質を柔らかくするためビタミンD3軟膏を使うこともあります。
鶏眼(うおのめ)と胼胝(たこ)の違いについて教えて下さい。
鶏眼は一般的に「うおのめ」、胼胝は「たこ」と呼ばれます。どちらも物理的な力が慢性的にかかることで起こります。
鶏眼の方は固い芯があることが特徴です。そのため体重がかかったときに、芯が奥に食い込んで神経などを圧迫し、胼胝よりも痛むことが多いです。
鶏眼(うおのめ)には飲み薬はありますか?
鶏眼そのものを治すための内服薬というものはありません。
鶏眼が元となって感染を引き起こした場合などには、抗菌薬の内服薬を使用することがあります。
鶏眼(うおのめ)が発症しやすくなる、または鶏眼の人が他に注意すべき病気はありますか?
体重のかかり方が変わるなど姿勢の悪い方に多いため、腰や関節などを痛めると歩き方が変化して鶏眼が発症しやすくなることがあります。また鶏眼や胼胝が原因となって潰瘍や感染症になることがあるため、膿が出てくるなどの症状があれば早めに病院を受診する必要があります。
鶏眼(うおのめ)は、再発を予防できる病気ですか?
物理的な力が慢性的にかかることが原因ですので、物理的刺激を避けることが再発予防になります。
日頃から気をつけやすいこととしては、足にあった靴を履くことが最も重要です。
鶏眼(うおのめ)は、他人にうつったり、遺伝したりする病気ですか?
人にうつったり、遺伝したりすることはありません。
鶏眼(うおのめ)は、くせにならずに完治する病気ですか?
外来で厚くなった角質を削り、足にあった靴をはくなどの予防策で、再発せずに治癒させられることはあります。ただし、仕事上でハイヒールや革靴を履く時間が長いなど、刺激を避けることができずに症状を繰り返してしまう患者さんも多くいます。