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慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)
神経の炎症によって、左右対称の手足のしびれや脱力などが生じる病気
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最終更新: 2022.02.24
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の基礎知識
POINT 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)とは
神経に炎症が生じることによって左右対称の手足のしびれや脱力が起こる病気です。自分の身を守る免疫細胞の異常によって起こると考えられており、自己免疫疾患の1つとされます。ギラン・バレー症候群という病気と症状が似通っているところがありますが、発症から進行までの時間が数週間から数ヶ月と長い点が異なります。手足のしびれ以外にも飲み込みがしにくくなったり、顔面が麻痺したりします。重症化した場合には、呼吸ができなくなることもあります。脊髄MRI検査や髄液検査、抹消神経伝導検査(末梢神経の伝達を調べる検査)を行い診断が行われます。免疫機能や炎症を抑えるためにステロイド薬や免疫グロブリン大量療法、血漿交換、免疫抑制剤などで治療されます。慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーが疑われる人は神経内科で診療が行われます。
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)について
- 神経の
炎症 によって、左右対称の手足のしびれや脱力などが生じる病気免疫 異常が原因で、自己免疫疾患 の一つであると考えられている
- ギラン・バレー症候群と症状が似ているが、数日間で急性に
発症 し進行するギラン・バレー症候群に対し、CIDPは数週間から数ヶ月かけて徐々に進行するのが特徴 - 国の難病指定を受けている特定疾患の一つ
有病率 は10万人に1.6人と報告されている
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の症状
- 主に左右対称に手足の運動や感覚の障害が起こる
- 手足の筋力低下、脱力
- 手足の感覚障害、しびれ
- まれに手足以外の部分の神経の異常が起こることもある
- 嚥下困難
- 顔面神経麻痺
- 呼吸筋障害
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の検査・診断
- 一つの検査で診断がつくわけではなく、診断の上では、
発症 からの経過と診察の所見 も非常に重要となる - 検査の例
- 末梢
神経伝導検査 - 神経の電気信号を伝える速度が通常よりも低下していないかを調べる
- 神経根
MRI (脊髄 MRI)検査- 神経の形や性状に異常なものがいないかを調べる
髄液検査 (ルンバール)脳脊髄液 に何か異常なものがいないかを調べる
- 末梢
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の治療法
自己免疫 や炎症 を抑えるための治療を行う- 主な治療法
ステロイド薬 免疫グロブリン 大量療法血漿交換 (アフェレーシスの一種)
- 上記が無効な場合に
免疫 抑制剤を使用する