こうけつあつせいもうまくしょう
高血圧性網膜症
重症の高血圧が原因となって網脈の血管に動脈硬化やけいれんが起こり、網膜への血流が落ちた状態。重症化すると視力の低下が起こる
4人の医師がチェック 43回の改訂 最終更新: 2018.10.23

高血圧性網膜症の基礎知識

POINT 高血圧性網膜症とは

高血圧症によって網膜の血管が動脈硬化を起こして、血管が細くなることです。血管が細くなることで、網膜へ栄養が届きにくくなり、物のみえにくさや視野の異常などが現れます。初期には症状がないことが多いですが、進行すると視力が低下することもあります。視力検査や眼底検査、蛍光眼底造影検査を用いて網膜の血管の状態を調べます。高血圧症の治療が高血圧性網膜症の進行防止につながります。進行している場合には、レーザー光凝固術を行います。高血圧症を治療中の人は目の状態を定期的に眼科で診てもらうとこをおすすめします。

高血圧性網膜症について

  • 重症の高血圧が原因で網脈への血流が落ちる
    • 動脈硬化や、血管自体が縮む(攣縮)などの変化が起こることで血流が落ちてしまう
  • 網膜に細かな出血が起こったり、虚血による壊死が起こったりすることで網膜がダメージをうけて視力低下につながる
  • 視神経への血流が落ちることもあり、その場合は視神経の機能の低下によって視力が低下してしまう

高血圧性網膜症の症状

  • 多くの場合は症状が出ないが、進行すると視力の低下が起こる
  • 視力の低下が起こる直接的な原因には以下のものがある
    • 網膜への血流の低下
    • 視神経への血流の低下

高血圧性網膜症の検査・診断

  • 視力検査
    • どの程度視力が低下しているのかを診る
  • 眼底検査
    • 高血圧の影響を受けて網膜や視神経乳頭がダメージを受けていないかを診る
  • 蛍光眼底造影検査
    • 眼底の血管のどの部分が狭窄してたり、閉塞しているかを検査する

高血圧性網膜症の治療法

  • 高血圧の治療を行う
  • 高血圧性網膜症が進行した場所にはレーザー光凝固術を行うことがある

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