じるべーるしょうこうぐん
ジルベール症候群
遺伝的な酵素の異常により、生まれながらにしてビリルビンが体の中にたまりやすい体質をもつこと
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最終更新: 2022.02.28
ジルベール症候群の基礎知識
POINT ジルベール症候群とは
生まれながらにしてビリルビンという物質がたまりやすい体質がある病気です。発病には遺伝的な要因が絡んでいると考えられており、全人口のうち数%がこの病気を持っているという見方もあります。特に症状が出ないこともありますが、黄疸(皮膚や目が黄色くなる変化)が現れることもあります。診断には症状や身体診察に加えて、血液検査が必要になります。治療を必要としないことがほとんどですが、アルコールを多飲しないことや過度なダイエットをしないことが黄疸の予防になります。ジルベール症候群が心配な人や治療したい人は、消化器内科・小児科・総合内科を受診してください。
ジルベール症候群について
酵素 の遺伝的な異常により、生まれつきビリルビン が体の中に溜まりやすい体質をもつこと- ビリルビンとは
赤血球 が壊されたときにも体内で上昇する物質 - 血液の中にビリルビンが増えると
黄疸 が出る - 遺伝的に黄疸の見られやすい人に出る黄疸を体質性黄疸という
- ビリルビンとは
- 遺伝的要因が多いが原因は多岐にわたる
- 遺伝的要因は、
常染色体優性遺伝 で起こる
- 遺伝的要因は、
- 比較的多い病気で、人口の2-7%ほどに起こる
ジルベール症候群の症状
- 通常は自覚症状もなければ
黄疸 も出ない - 黄疸
- 程度が悪化した場合には、皮膚や粘膜が黄色くなることがある
- ストレス、絶食などで黄疸が出やすくなる
ジルベール症候群の検査・診断
- 視診、
問診 :皮膚や粘膜の状態、家族歴を聴取 - 血液検査:
ビリルビン の値を調べる- 肝機能は正常なことが多い
ジルベール症候群の治療法
ビリルビン の数値が高くなること以外に特別な症状はほぼ出ないため、特に治療は必要ない- 遺伝的要因で
発症 するため予防は困難 黄疸 を進行させないことが重要であり、以下のことを行うことで悪化を予防することができる- アルコールの摂取量を減らす
- 極度の疲労を避ける
- 極端なダイエットを控える
- ストレスを抱えない