こうさんきゅうせいはいえん
好酸球性肺炎
白血球の一種である好酸球が関与している、アレルギー性の肺炎
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最終更新: 2020.06.23
好酸球性肺炎の基礎知識
POINT 好酸球性肺炎とは
好酸球性肺炎は白血球の一種である好酸球が関与したアレルギー性の肺炎です。細菌が原因となる一般的な肺炎とは原因および治療が異なります。化学物質やカビなどが原因となることが多いです。急性好酸球性肺炎と慢性好酸球性肺炎があり、特に急性好酸球性肺炎は初めて喫煙した人に多いことが特徴になります。主な症状は発熱・咳・痰・息苦しさ・だるさなどです。 症状や身体所見に加えて、画像検査・血液検査・気管支鏡検査で診断します。原因物質を除去することで改善することもありますが、改善しない場合はステロイドを用いて治療します。好酸球性肺炎が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科を受診して下さい。
好酸球性肺炎について
好酸球性肺炎の症状
細菌 などの病原体が原因となる一般的な肺炎と似た症状が起こる- 発熱
- 咳
- 痰
- 体のだるさ
- 息苦しさ など
好酸球性肺炎の検査・診断
- 血液検査:好酸球の数や、血液中の酸素量などを確認する
- 画像検査
胸部レントゲン (X線 写真)検査胸部CT検査
気管支鏡 検査:気管支 の炎症 の有無や、分泌液中の白血球 細胞の種類(好酸球など)を調べる- 気管支
肺胞 洗浄検査が確定診断のために有効
- 気管支
好酸球性肺炎の治療法
- タバコや薬物、
真菌 が原因の場合はそれらを除去、回避することによって自然に軽快する - 治療に伴って肺の中や血液中の好酸球も減少する - 原因不明の場合は、
ステロイド薬 を使用して炎症 を抑える- ステロイド薬は一般的に効果が出やすい
- ステロイド薬の量を減らしていく過程で再発することがある
- 原因や症状の程度にもよるが、数か月から数年間にわたってステロイド薬による治療が必要となる場合もある