せんかんびょう(きゅうせいげんあつしょうこうぐん)

潜函病(急性減圧症候群)

スキューバダイビングなどで、深い海の中などから急激に浮上しすぎることで様々な症状が出現する疾患

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4人の医師がチェック 62回の改訂 最終更新: 2017.06.15

潜函病(急性減圧症候群)の基礎知識

潜函病(急性減圧症候群)について

  • スキューバダイビングなどで、気圧が高い環境(深い海の中など)にいた人が、水上・地上に上がり、急に気圧が低い環境にさらされたときに起こる症状
  • 病気のメカニズム
    • 深い海など気圧が高い環境では、血液や脂肪などに多量の窒素が溶け出している
    • ゆっくり浮き上がると、血液に溶け出していた窒素が肺の中に戻り、やがて体の外に出る
    • しかし急に上がると、溶けた窒素が肺へ抜けていくのに間に合わず、血液の中に窒素が溜まったままになる
    • 血液の中に過剰な窒素が溜まると、後から血管内で気泡となって、血管をふさいだりすることで様々な症状が出現する
    • ダイビングの当日や翌日に高所(登山や飛行機など)に行くことでも症状が出現することがある
  • 2つの分類がある
    • I型:皮膚に症状が現れたり、関節の痛み、筋肉痛を引き起こすもの
    • II型:意識を失ったり、手足に麻痺神経の障害により、手足などに十分な力が入らない、感覚が鈍くなるなど、身体機能の一部が損なわれることが出るもの

潜函病(急性減圧症候群)の症状

  • I型
    • 皮膚のかゆみ
    • むくみ体の部位がむくんだ状態のこと。血液から水分が周囲に漏れ出ることで、全体が腫れてむくみが生じる
    • 紅斑皮膚にできる発疹を表す言葉の一種で、赤く、平坦な状態のものを指す(皮膚に赤く盛り上がる)
    • 関節の痛み
    • 筋肉痛
    • しびれ
    • 体のだるさ
  • II型
    • 中枢神経型
      ・頭痛、けいれん、片側の手足が動かなくなる、意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる、視力障害、視野障害
    • 脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつ
      ・両方の手足が動かなくなる
    • 内耳聴力と平衡感覚を担う耳の奥の部位で、蝸牛、前庭、半規管の3つからなる
      ・めまい、耳鳴り、聴力障害
    • 呼吸循環型
      ・呼吸ができない、チアノーゼ全身に十分な酸素が行き届いていない状態。皮膚や唇が青〜紫色になる。肺での酸素の取り込みの異常や、心疾患などが原因で起こる(皮膚が青白くなる)、胸の痛み、心停止

潜函病(急性減圧症候群)の検査・診断

  • 問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと、診察から診断する

潜函病(急性減圧症候群)の治療法

  • 可能な限りすぐに高圧酸素療法(高気圧な場所で酸素を吸う治療)を行う
    • 特定の医療機関でしか行うことができない
  • 予防、再発予防方法
    • 深い海などから上がるときは、時々止まりながらゆっくり上がる
    • 海に潜る深さや時間を制限する
    • 潜水後、12〜24時間は飛行機に乗ったり、高地に移動したりしない

潜函病(急性減圧症候群)の経過と病院探しのポイント

潜函病(急性減圧症候群)かなと感じている方

潜函病急性減圧症候群)は、主にダイビング直後に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることする疾患で、めまいや手足のしびれがよくある症状です。ダイビング後に飛行機に乗ったり、帰りの運転や電車で高地を通ったりすると、そのタイミングで発症することもあります。

上記のような症状に該当する方は救急科のある病院、そして高圧酸素療法の行える病院での受診をお勧めします。ただし、救急医の中でも、潜函病の診療経験がある医師は限られています。

潜函病は専門性の高い病気です。ほとんどの場合はダイビングの後に起こるため、ダイビングが盛んな地域の総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないであれば、対応できる大病院が少なくとも地域に一箇所ずつはあると思われます。潜函病の診療経験がある医師、もしくは潜函病の診療を行っている施設でないと、診断として潜函病の可能性が疑われずに治療が遅れてしまうということがあり得ます。

潜函病の診断は問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと診察で行います。似た他の病気でないことを確認するために、頭部MRI磁力(電磁波)を用いて、頭の中の状態を調べる検査。脳梗塞の診断などに用いられることが多いを撮影することもあります。

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潜函病(急性減圧症候群)でお困りの方

潜函病で症状が続いている場合には、高圧酸素療法を行います。酸素カプセルの中に入ったり、一部の医療機関では加圧室と呼ばれる、部屋ごと加圧できる部屋がある場合もあります。ただしこれらの医療機器は、ごく限られた病院にしかありません。大学病院やそれに準ずる施設、あるいはダイビングの盛んな地域の総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないであれば対応できる可能性が高いです。

ダイビング後に飛行機に乗ったり、帰りの運転や電車で高地を通ったりすると、そのタイミングで発症症状や病気が発生する、または発生し始めることすることもあります。そのような場合、周囲に適切な医療機関がない場合がありますので、注意が必要です。強い症状が出現して潜函病が疑わしい状況であれば、救急車を呼んで判断を委ねることが勧められます。

潜函病で後遺症が残ってしまった場合、長期間のリハビリテーションが必要となります。後遺症が大きく一人で日常生活を行うことができないような場合には、急性期病院病気の発症直後の検査や治療に特化した病院。24時間体制で診療を受け付けているが、慢性期病院と役割を分担しており、病状が安定してきてからの診療は専門としていないから回復期病院急性期病院で治療を受けて病状が安定した後に、リハビリテーションを主体とした治療を行うための病院リハビリ病院急性期病院で治療を受けて病状が安定した後に、リハビリテーションを主体とした治療を行うための病院療養型病院病気の発症直後ではなく、病状が安定してきてからの検査や治療に特化した病院。急性期病院と役割を分担しており、発症直後の診療は専門としていない)に転院して、リハビリに専念することになります。

急性期病院にも一般的にリハビリの施設はついていますが、回復期病院の方がリハビリに専念しやすい環境が整っています。一緒にリハビリを行うことになるのは理学療法体の障害に対して、動かしたり、電気や熱で刺激したりすることを通じて行う治療。理学療法士はPT(Physical Therapist)と呼ばれる士、作業療法士、言語聴覚士といったスタッフです。患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を探す上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、1日に受けられるリハビリの総時間、土日はどうかといった点は、回復期の病院を選ぶ上でのポイントとなります。

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