げんぱつせいあるどすてろんしょう
原発性アルドステロン症
高血圧のうち、腎臓の上にある副腎という臓器が原因で生じるもの。全高血圧症患者のうち、5-10%がこれに当てはまる。
15人の医師がチェック 112回の改訂 最終更新: 2021.05.14

Beta 原発性アルドステロン症についての医師コメント

高血圧の多くは本態性、つまり何が原因かはよくわからない高血圧で、9割方はこの本態性高血圧であると言われています。しかし、中には何か病気があってその病気のせいで高血圧になっている方もいらっしゃいます。このような高血圧のことを「二次性高血圧」といいます。二次性高血圧は普通の血圧の薬を飲んでいるだけでは良くならないことが多く、元々の病気の治療をすることが必要です。原発性アルドステロン症という病気は、その二次性高血圧の原因となる病気の一つです。これまで見逃されていたことが多かったですが実際はこれまで想定されていたよりも患者数が多いのではないかと言われており、見直されてきています。
血液検査でカリウムという電解質の値が下がっていることが特徴と言われていますが、実際は正常であることも多いです。アルドステロンというホルモンの異常の病気であり、アルドステロン(・レニン)を測って診断します。
なぜ原発性アルドステロン症という病気が起こるか?副腎という腎臓の上に乗っている小さな臓器があります。副腎はコルチゾールなど非常に重要なホルモンを作る臓器です。アルドステロンも副腎がつくっています。副腎に腫瘍ができて(多くは良性)、その腫瘍がアルドステロンを異常に産生していることがあります。その場合は腫瘍をとってしまいます。その他にもいくつか原因が考えられますが、原因を詳細に調べるために副腎静脈サンプリングといってカテーテルをいれて検査を行うことがあります。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.05.16