びたみんしーけつぼうしょう(かいけつびょう)
ビタミンC欠乏症(壊血病)
ビタミンC不足が原因で、皮膚や骨、血液にさまざまな症状が出る。血液の症状は「壊れて血が出る」と書いて壊血病とも言われる
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最終更新: 2019.01.09
ビタミンC欠乏症(壊血病)の基礎知識
POINT ビタミンC欠乏症(壊血病)とは
ビタミンCの不足が原因で、皮膚や骨、血液にさまざまな症状が現れる病気で、壊血病と呼ばれることもあります。具体的な症状としては疲労やうつ、歯肉炎、発疹などです。ビタミンC欠乏症が疑われる人は血液検査が行われて、血液の状態が詳しく調べられます。主な治療法はビタミンCの服用や食事の改善などがあります。ビタミンC欠乏症が心配な人は内分泌内科を受診してください。
ビタミンC欠乏症(壊血病)について
- 食事から摂取するべき
ビタミン Cが不足することにより、皮膚や骨に異常が起こる - ビタミンCはコラーゲンを作るのに必要で、長期で不足すると、コラーゲンが作れないため血管や骨が弱くなる
- 皮膚や歯茎から出血などの症状を起こした状態を壊血病という
- ただし、先進国で生活していて
発症 することはほとんどない
- ただし、先進国で生活していて
ビタミンC欠乏症(壊血病)の症状
ビタミンC欠乏症(壊血病)の検査・診断
- 血液検査
赤血球 数ヘモグロビン - ヘマトクリット
- 血清鉄 など
- 医師の診察により、血液検査に加えて症状と生活歴から診断する
ビタミンC欠乏症(壊血病)の治療法
- 主な治療法
ビタミン Cの飲み薬を飲む- 通常1-2週間の治療で症状が改善する
- 主な予防法と再発の防止法
- 食事の改善
- 食物に含まれるビタミンCは加熱すると壊されるので注意する
ビタミンC欠乏症(壊血病)に関連する治療薬
ビタミンC製剤
- ビタミンCを補うことで、壊血病などの予防や治療、皮膚炎や皮膚の色素沈着の改善などに使用する薬
- ビタミンCは水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンで、コラーゲンの生成などに関わる
- コラーゲンは血管や筋肉を正常に保つとともに皮膚や骨などの形成に関わる
- ビタミンCはシミなどの原因となるメラニンの色素沈着を抑える作用をもつ
- 鉄剤と併用することで、鉄の消化管からの吸収を高める目的で使用する場合もある
ビタミンC欠乏症(壊血病)の経過と病院探しのポイント
ビタミンC欠乏症(壊血病)が心配な方
ビタミンC欠乏症では疲労感や全身のぶつぶつとした皮疹(点状出血)が初期症状として出現します。症状が進行すると熱が出たり皮膚が黄色くなったりします。ビタミンCの不足が原因で起こるものですが、極めて偏った食生活や強い栄養不足でないかぎり、見られることがない病気です。少々食事が取れなかったり、食生活で人より選り好みがあったりという程度では心配なく、日本で暮らしていてビタミンC欠乏によって症状が出現する心配はほとんどないと言って良いでしょう。途上国では飢餓に伴って発症する病気の一つとして知られています。
治療のためにはビタミンCの補給を行います。軽症であれば柑橘類や市販のサプリメントでも対応可能ですが、再発予防や併発している病気の確認のため、治療は医師と相談の上で行うことをお勧めします。