ないけいどうみゃくきょうさくしょう
内頚動脈狭窄症
首にある内頚動脈(心臓から脳に栄養を送る血管)が動脈硬化で狭くなってしまう病気。
10人の医師がチェック 128回の改訂 最終更新: 2017.12.06

Beta 内頚動脈狭窄症についての医師コメント

Q.手術以外に良くする方法はないのですか
A.内服薬による治療で、すこし狭窄の度合いが改善することはありますが、いったん進行した狭窄を大きく改善するには手術しかないと思います。内服薬は、あくまでそれ以上狭窄が悪化しないよう抑えるためのものとご理解ください。

Q.手術で何か症状がよくなりますか
A.基本的には、将来の脳梗塞を予防するための治療なので、手術をすることで今ある症状が何か改善するということはありません。たしかに、手術後に認知機能が改善したとする報告もありますが、その効果は確約できるものではありません。
ただし、頸動脈狭窄が一過性脳虚血発作の原因となっている場合には、手術をすることで発作がなくなることが期待できます。

Q.手術をしたら完治しますか
A.狭窄率は大きく改善しますが、手術の後も、再度狭窄を来すことがありますので、内服薬治療は継続が必要です。一度、手術が必要なまでに狭窄が悪化したわけですから、またプラークが出来て狭窄が進行する可能性は低くはありません。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2015.12.19

脳ドックなど、症状がないのに見つかった場合と、脳梗塞や一過性脳虚血発作を起こして見つかった場合では、判断がことなってきます。
具体的には、一過性脳虚血発作や、軽い脳梗塞を起こして見つかった場合には、2週間以内に処置した方がよいという報告もあり、さもなければ本格的な脳梗塞に至る可能性が高いとされています。
一方、無症候の場合には、必ずしも急いで治療の判断をしなければならない、というわけではありません。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.02.28

1980年代に、50%以上頚動脈が狭くなっている方は、内膜剝離術を行った方が、アスピリンだけで経過を見るより成績が良い、という報告が出ました。
現在でも、この基準で内膜剝離術やステントが勧められることがありますが、現在では、降圧薬・コレステロールを下げる内服薬、血液をさらさらにする薬(抗血小板薬)の種類も増え、内科的にコントロールするのが最善という方も増えています。

ステント留置術は、全身麻酔の必要がないなど、この疾患をお持ちの方の多くがご高齢であることを考えると、重要な治療法ですが、現時点では、狭くなっている部分を拡げることによって、その一部が脳に流れて行ってしまう、塞栓症(つまり治療に伴う脳梗塞)が20%くらい(5人に1人)の方に起こると言われており、絶対安全な治療法という訳ではありません。また、血管の中で金属がむき出しになるため、血栓ができないように抗血小板薬を2種類飲まなければならず、胃潰瘍からの出血など、出血性合併症の危険性があります。

頸動脈内膜剝離術は、塞栓性合併症はステント留置術よりも低いとする報告が多いですが、ステント留置術と比べて技術的に習得するのが難しく、技術的なばらつきが大きい可能性があります。また血管を露出する際に、舌や喉の動きに関わる神経を痛めるといった合併症が起こり得ます。

外科的な2つの治療法に関しては、狭窄を起こしている部分が硬いのか、柔らかいのかといった、プラーク自体の問題や、全身麻酔が可能かどうか、他の動脈の状態などの全身状態の問題によってどちらがいいかというのは異なってきます。また、両方とも外科的な処置であり、その病院・チームがどちらの治療になれているかと言うことによっても、勧められる治療法が変わります。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.02.28

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