◆12か所の学校で調査
5年生と7年生(中学1年生に相当)の児童を対象に調査を行いました。調査開始時には、朝食の場所に関して6つのパターンが見られました。以下のパターンごとに、体重の変化を調査しました。
- 朝食をほとんど食べない
- 学校で食べることもある
- 家庭で食べることもある
- 毎日家庭で食べる
- 毎日学校で食べる
- 家庭と学校の両方で食べる
アメリカでは、朝食も給食として提供されている学校が多くあるため、学校で朝食を食べる児童もかなりいます。
◆2回食べるよりも肥満が多い
これらの児童を分析すると、家庭と学校の両方で食べる(2回食べる)児童に比べ、朝食をほとんど食べない児童のほうがその後肥満になる場合が多くなっていました。
朝食を食べないことの悪影響は、ほかの研究でも示されています。朝食を食べないほうがかえって肥満になりやすいことは研究者も予想していたかもしれませんが、そればかりか朝食を2回食べるよりもさらに肥満が多いという結果でした。
この研究は朝食を食べるかどうかに研究者が介入していないため、ほかの生活習慣などに肥満の原因があった可能性もあります。とはいえ、朝食をほとんど食べない生活スタイルが全体として良くない状態にあるとは言えそうです。
毎朝落ち着いて朝食を食べられる生活を目指すことで、体重管理のためにも指針が立てられるかもしれません。
執筆者
School breakfast and body mass index: a longitudinal observational study of middle school students.
Pediatr Obes. 2016 Mar 17.
[PMID: 26989876]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。