2016.01.05 | ニュース

慢性疼痛のリハビリテーション後の睡眠状態は?

140人を分析

from The Clinical journal of pain

不眠症は、慢性的な痛みを持つ人にとって一般的な問題点のひとつです。今回の研究では、痛みへの心理的介入や運動療法の前後で、不眠症が改善するか検証しました。

◆包括的なリハビリテーションを実施

今回の研究では、慢性的な痛みを訴える140人を対象に、包括的なリハビリテーションの前後で不眠症の程度に変化が見られるか検証しました。

包括的なリハビリテーションは、痛みに対する心理的介入、運動療法、集団心理療法を合わせた治療を行いました。

 

◆リハビリテーション前後で不眠症は改善

以下の結果が得られました。

治療後、全体でISIスコアは統計的に有意な改善を認めた(p<0.001)。

治療の前後で、不眠症が改善したという結果でした。

 

痛みで眠れない日が続くと、精神的にも苦痛となり、さらに痛みを強く感じることがあります。今回の研究では、リハビリテーションを行った群と比較する対照群(リハビリテーションを行わない群)を設定していないため、見られた改善のすべてがリハビリテーションの効果とは言えないかもしれませんが、慢性的な疼痛で悩まされている人は参考にしても良いかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Clinically Important Change in Insomnia Severity After Chronic Pain Rehabilitation.

Clin J Pain. 2015 Nov 26

[PMID: 26626293]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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