2016.01.03 | ニュース

耳下腺摘出術後のリハビリテーションは自主トレと同程度の効果

79人を分析
from Clinical rehabilitation
耳下腺摘出術後のリハビリテーションは自主トレと同程度の効果 の写真
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耳の下にある耳下腺の手術では、耳下腺の近くにある顔面神経を傷付けることがあり、顔面神経麻痺を発症することも考えられます。今回の研究では、耳下腺摘出手術後のリハビリテーションの効果について検証しました。

◆耳下腺摘出後のリハビリテーションは有効か?

顔面神経は、目や口の周りの筋肉(表情筋)を動かす信号を伝えています。顔面神経に異常が起こると、表情が出しにくい、食べ物が口からこぼれるなどの症状(顔面神経麻痺)が現れることがあります。

耳下腺は耳の下にあり、唾液を作って口の中に分泌しています。耳下腺にできる腫瘍の治療では、耳下腺を取り除く手術(耳下腺摘出術)が一般的ですが、耳下腺の近くを通っている顔面神経を傷付ける可能性があります。

今回の研究では、顔面神経の操作をともなう耳下腺摘出術を受けた79人を、リハビリテーションを行う群と、自宅で行える顔の体操を行う群に分け、効果を比較しました。

リハビリテーション群では、中等度から重度の顔面神経麻痺がある場合は、専門家から毎週指導を受け、さらに自宅で毎日顔のエクササイズを行いました。軽度の場合は、自分で行うマッサージと鏡を見ながら行うエクササイズを行いました。

 

◆リハビリテーションも自宅で行うリハビリテーションのような方法も同程度の効果

以下の結果が得られました。

介入群と対照群の麻痺の頻度、程度、持続時間を比較すると、研究のどの時点でも中等度から重度の麻痺がある患者の間で統計的に有意な差が認められなかった。

中等度から重度の顔面神経麻痺では、リハビリテーションも自宅でのエクササイズでもその効果に差は見られませんでした

 

顔面神経に障害が出ると、顔を動かすことが難しくなり、表情が出づらくなることがあります。その人に応じて、病院でリハビリテーションを受けたり、自宅で行う方法を選んだり、医師と相談しながら選択することが大事です。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Effectiveness of facial exercise therapy for facial nerve dysfunction after superficial parotidectomy: A randomized controlled trial.

Clin Rehabil. 2015 Nov 20

[PMID: 26589401]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。