◆熱傷後のリハビリの効果を検証
熱傷により皮膚に強い痛みや感覚障害が起きると、リハビリテーションの対象となる場合があります。今回の研究では、熱傷患者17人を対象に、感覚に対するリハビリテーションを行い、その効果を検証しました。
感覚のリハビリテーションは、わずかな刺激でも痛みが起きている場合にはその部位は刺激をせず、その状態が改善した後、振動刺激を用いて治療したり、様々な素材を触ってその素材の違いを判断するといった内容を行いました。
◆感覚のリハビリテーションを行った後、感覚障害と痛みが改善
以下の結果が得られました。
SWMスコアは治療2ヶ月後、3ヶ月後のそれぞれで27±21%(n=14)、29±26%(n=12)と改善した。
QDSAスコアは治療2ヶ月後、3ヶ月後のそれぞれで9±14%(n=8)、23±23%(n=6)と改善した。
感覚のリハビリテーションを行った前後で、感覚と痛みが改善したという結果でした。
今回の研究では、比較する群がないため、感覚のリハビリテーションにどの程度の効果があったかは不明です。今後、さらに詳しく検証されることで、熱傷に対するリハビリテーションが確立されていくかもしれません。
執筆者
Somatosensory Rehabilitation for Neuropathic Pain in Burn Survivors: A Case Study.
J Burn Care Res. 2015 Nov 23
[PMID: 26619343]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。