2015.12.07 | ニュース

前立腺肥大症のホルモン治療で転倒が増える

294,168人を分析

from BMJ (Clinical research ed.)

前立腺肥大症のホルモン治療で転倒が増える の写真

前立腺肥大症は、前立腺が大きくなり膀胱を圧迫することで頻尿などの症状が出る病気です。治療法としてホルモン療法が行われることがありますが、今回の研究ではホルモン療法による転倒の危険性を検証しました。

◆前立腺肥大症でホルモン療法を行った人の転倒リスクは?

前立腺肥大症のホルモン療法では、前立腺選択的α遮断薬(タムスロシン、アルフゾシン、シロドシンなど)が使われることがありますが、副作用として低血圧症が報告されており、転倒の危険性があると考えられています。

今回の研究では、前立腺肥大症の患者147,084人を含む対象者を分析し、前立腺選択的α遮断薬と転倒の危険性の関連を検証しました。

 

◆前立腺選択的α遮断薬で転倒の危険性はわずかに増える

以下の結果が得られました。

前立腺選択的α遮断薬を飲んでいる男性では、飲んでいないコホートと比較して、転倒のリスク(オッズ比1.14、95%信頼区間1.07-1.21、絶対リスク差0.17%、95%信頼区間0.08-0.25%)、骨折の発生リスク(オッズ比1.16、95%信頼区間1.04-1.29、絶対リスク差0.06%、95%信頼区間0.02-0.11%)を有意に増大した。

前立腺選択的α遮断薬を使っている人では、転倒の危険性がわずかに増えるという結果でした。

 

転倒により骨折の危険性が増え、入院につながることも考えられます。病気とその薬の特徴を踏まえて、使うことが大事です。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The risk of fall and fracture with the initiation of a prostate-selective α antagonist: a population based cohort study.

BMJ. 2015 Oct 26

[PMID: 26502947]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る