2015.12.07 | ニュース

産まれたときの体重によって、糖尿病になりやすさが違う?

スウェーデンのデータ解析から

from Diabetologia

産まれたときの体重によって、糖尿病になりやすさが違う?の写真

2型糖尿病は生活習慣が主な原因ですが、遺伝などによってなりやすい人となりにくい人の差があると考えられています。産まれたときの体重と、その後の糖尿病の関連が検討されました。

◆糖尿病の人と全体で産まれたときの体重は違うか?

研究班は、スウェーデンの調査データを使い、ランダムに選んだ人603人(対照群)、2型糖尿病の人350人、成人潜在性自己免疫性糖尿病の人134人を比較して、産まれたときの体重に違いがあるかを調べました。

 

◆小さく産まれた人のほうが糖尿病が多い

次の結果が得られました。

低出生体重はLADAのリスクと2型糖尿病のリスクをともに増加させた。

出生時3kg未満だった参加者の、4kg以上だった場合に比べてのオッズ比はLADAが2.38(95%信頼区間1.23-4.60)、2型糖尿病が2.37(1.37-4.10)だった。

産まれたときの体重が軽い人のほうが、成人潜在性自己免疫性糖尿病、2型糖尿病ともに多いと見られました

 

なぜこのような関連が見られたかは、さまざまな可能性が考えられ、この結果だけでは特定できませんが、糖尿病予防の研究の手掛かりになるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Low birthweight is associated with an increased risk of LADA and type 2 diabetes: results from a Swedish case-control study.

Diabetologia. 2015 Nov

[PMID: 26208603]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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