2015.11.27 | ニュース

鼻にホルモンをスプレーすると自閉症の社会性が改善する?

「絆」に関係するホルモンの効果とは
from Molecular psychiatry
鼻にホルモンをスプレーすると自閉症の社会性が改善する? の写真
(C) Boris Bulychev- Fotolia.com

自閉症は、コミュニケーション(社会性)に関連する症状があり、脳の働きの異常が関係すると考えられています。治療法は確立されていません。今回の研究では、あるホルモンを含むスプレーを鼻にかけたときの社会性への効果を検証しました。

◆オキシトシンを鼻にかけると?

オキシトシンは、女性の体では出産のときに分泌されて子宮を収縮させるホルモンです。精神に対する作用もあるという説があります。

今回の研究では、自閉症の子ども31人を対象に、オキシトシンが含まれたスプレーを5週間鼻にかけたときの効果を検証しました。

 

◆オキシトシンのスプレーで社会性が改善

以下の結果が得られました。

プラセボと比較して、オキシトシンの経鼻スプレーを行った場合、保護者によって評価された社会反応性の主要アウトカムが有意に改善した。

全体を通して、[...]、最も多く報告された有害事象は、喉の渇き、頻尿便秘であった。

オキシトシンのスプレーで治療することで、自閉症児の社会性がより改善するという結果でした。副作用が疑われることとして、のどの渇き、頻尿、便秘が見られました。

 

以前に紹介した研究と同様に、自閉症の治療としてオキシトシンのスプレーが何らかの点で有効である可能性があります。日本でも臨床試験が進んでいますが、今後治療法のひとつとして確立される日も近いかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The effect of oxytocin nasal spray on social interaction deficits observed in young children with autism: a randomized clinical crossover trial.

Mol Psychiatry. 2015 Oct 27

[PMID: 26503762]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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